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増える「動物たちと触れ合える室内型ミニ動物園」の闇。動物は触れられて幸せか?

10/13(土) 8:40配信

 

増える「動物たちと触れ合える室内型ミニ動物園」の闇。動物は触れられて幸せか?

「触れる」の先駆け「インナー・シティー・ズー ノア」

 

「動物に触れる」のは子供たちにとって大きな喜びだろう。しかし、それすら「動物のストレスになる」と問い直される時代に、それ以前の“不適正飼育”をしている動物園が数多いという。

◆法令違反が常態化する業界は課題だらけ

「インナー・シティー・ズー ノア」(横浜市金沢区)が先駆けともいわれる「動物に触れる」室内型施設は増加の傾向だ。子供をベビーカーに乗せ、「動物と触れ合わせたい」と家族で訪れるファンも少なくない。

 一方で、特定動物を移送する際に必要な手続きを取らないなどの法令違反は「常態化している」と業界内外で囁かれている。

 NPO法人「人と動物の共生センター」理事長の奥田順之獣医師はこの傾向を疑問視する。

「『触れる』という触れ込み自体に疑問を感じます。そもそも動物たちは『触られたい』と思っているんでしょうか」

 犬ですら人間になでられることでストレスを感じるという研究がある。ましてや犬や猫以外の動物にとって、「触られる」負担は余りに大きい。

「『触れる動物園』は娯楽施設です。ただ、柵の中で同じ行動を繰り返すような異常行動は以前ほどではないにしろ、今も見られます。これはストレスの表れです。動物の生態、動物との関わりを学ぶ場というのであれば、適正な管理や展示が行われていなければならない。人間の欲望の赴くままに動物に触れ、支配する。そんなことを子供たちにさせても、命の大切さを学ばせることにはつながらないでしょう」(奥田氏)

 問題のある移動動物園業者の本拠地である飼育場の様子などは非公開で、行政も把握できていないのが実情だ。

― 虐待動物園の実態 ―