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猫カフェや動物園・サーカスの象は動物虐待にあたる?動物研究家と当事者が議論
【動画】
記事提供:AbemaTIMES
5月1日に、アメリカで150年続く老舗サーカス団「リングリングサーカス」の名物であった6体の象のパフォーマンスが終了した。
当初はこの象たちの調教が「動物虐待」として批判を受け、2018年までに象のパフォーマンスを取りやめる予定であったが、世論による風当たりの強さから2年早めることとなったという。
また、東京の井の頭自然文化園で飼育されているゾウの「はな子」の環境が“たった1頭で66年間もコンクリートの牢獄に閉じ込められている”と海外サイトに書かれ、
炎上のような騒動となっており、タイ王国への返還を求める嘆願書には45万人もの署名が集まっているという。
これらのケースは本当に「動物虐待」なのだろうか。5月3日、AbemaTVの報道番組「AbemaPrime」ではこの件について議論がなされた。
同じくコメンテーターで漫画家の倉田真由美氏は「動物の気持ちって人間が推し量るしかない。もしかしたら動物は楽しんでいるかもしれない」と線引きの難しさを述べた。
ゲストコメンテーターである動物研究家のパンク町田氏は
「象は5000年間、人間のために働いてきた歴史のある動物。いきなり一概に一緒に働いちゃだめっていっても、無理があるのではないか」と歴史上の象との共存を示唆した上で、サーカスの移動におけるストレスは確かにある、と解説。
象も人に注目されたり、いつも面倒を見てくれる飼育員とたわむれることが好きな温厚な動物だとしたうえで、
「象は、犬のようにいつも会う人を愛してくれる動物。無理なことをさせなければ大丈夫。私もサーカス見て夢を頂きましたから、動物に恩を忘れなければ大丈夫だと思う」とコメントをした。
また、現在行政の指導で「猫カフェ」での営業時間が22時までという暫定措置がとられていることについても言及。
池袋の猫カフェ「Cat cafe ねころび」から生中継を行った。
同店の店長は「猫は基本的に夜行性の動物で好きに動いているもの。また、お客さん一人ひとりにきちんと説明をして行き過ぎた行為などをしないよう求めている」と説明。
24時間営業のペットショップに対する指導のあおりを受けた形であり、規制の緩和を訴えた。
猫カフェ反対派の人に対しては、「猫の幸せを考える時にそれぞれの価値観が違う。説得するのは難しい」とした上で、少しでも猫のストレスにならないよう努力をしていると説明。
パンク町田氏は「山猫の頃から考えると9000年以上、エジプトで完全に飼い猫になってから3000年もたっている動物。人間と共存すること自体にはストレスはないはず」と補足し、
レギュラーコメンテーターを務める元NMB48の山田菜々は「ストレスがないならよかったなと思います。癒されるから…」と胸を撫で下ろした。
~転載以上~
時々、日本でもテレビなどで動物愛護の議論がなされることがありますが、いつも思うのは、コメンテーターの皆さんがどれだけその現状や裏側についてご存じなのかということです。
以前、中国の犬肉祭りについても人気芸人の番組で取り上げられましたが、その背景、殺し方の残酷さ、多くの飼い犬・猫が盗まれているという違法性や人間側の安全面などについては一切触れず、犬を食べることが文化かどうかだけに終始するもので、「他国の文化に口出しすべきでない」といった意見が多く見られました。
こちらの番組についても、出演者の皆さんがサーカスの動物たちがどれほどの苦痛を強いられているか、舞台の裏側で何が行われているか、どのような問題があるのか、詳しくご存じだとは思えません。。
倉田さんが「明らかな虐待があれば改善するべき」とおっしゃっていましたが、その「明らかな虐待」がサーカスにはあるんです。
鋭い鉤つきの調教棒やムチで調教され、言うことを聞かなければ殴られ蹴られ…痛みと恐怖に支配されて芸をさせられる動物たちのショーを見て、「動物は楽しいかもしれない」と思えるでしょうか?「夢を頂く」ことができるでしょうか?
人間の楽しみのために彼らの自由を奪い、苦痛を強いて芸をさせることは「一緒に働く」ことでしょうか?動物たちは、怖い道具を持って毎日調教する調教師を信頼し、愛しているでしょうか?
猫カフェの猫たちの扱いやストレスについても、大いに疑問です。
浅はかな議論をする前に、まずは動物の置かれた現状についてもっと知ってほしいですし、報道してほしいものです。
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