なうでお伝えした、沖縄美ら海水族館のホホジロザメ死亡について、海外から批判の声が上がっています。



死亡について、朝日新聞より。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160108-00000040-asahi-soci

沖縄美ら海水族館の「ジョーズ」死ぬ 世界唯一の飼育例

朝日新聞デジタル 1月8日(金)15時41分配信




飼育開始直後のホホジロザメ=5日、沖縄県本部町、沖縄美ら海水族館提供


沖縄県の沖縄美(ちゅ)ら海水族館で5日から飼育、展示されていたホホジロザメ(ホオジロザメ)が8日、死んだ。ホホジロザメは飼育が極端に難しく、現時点では世界唯一の飼育例だった。死因は不明で、水族館は「今回の事例から学び、今後に生かしていきたい」としている。

 死んだのは全長約3・5メートルの雄。今月4日に同県読谷村沖の定置網にかかって翌日水族館に運ばれ、「危険ザメの海」という約15メートル四方、水深約4メートルの水槽で展示されていた。7日まで元気に泳いでいたが、8日早朝に泳げなくなり、飼育員や獣医師が手当てしたが午前9時過ぎに死んだ。

 映画「ジョーズ」で知られるホホジロザメは、サメの中で最も危険な種とされる一方、世界的にも飼育例がほとんどなく、過去に米国で数カ月間、島根県立しまね海洋館アクアスで4日間の飼育、展示例があるだけだという。



~転載以上~



関連記事・水族館サイトより


1/5から展示したホホジロザメについてご報告



ウォールストリート・ジャーナルに動画がアップされています。

http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2016/01/08/great-white-shark-dies-at-japan-aquarium/?mod=e2fb



飼育員の話によると、サメは、園に到着後から何も口にしようとしなかったとのことです。


水槽に激突せずに泳げるよう飼育員が指導し、慣れてきたかと思われたものの急速に容体が悪化したそうです。



この件について海外からは批判の声が上がっています。


海外ニュースサイトThe Dodo の記事には、美ら海水族館のFB に海外から寄せられた以下のようなコメントが紹介されています。


「ホホジロザメを展示しようとしたこと、さらには死なせたことに怒りを感じる。おそらくは捕えられたことがトラウマとなり、食欲を失った時点で飼育を中止すべきだった。かわいそうなサメは苦しみ命を落とし、その間園はわずかな利益を得た。恥ずべきことだ」


「世界の多くの地域で保護の対象となっているホホジロザメを、水槽で飼育するなんて!」



ホホジロザメは、ふかひれ漁等の乱獲、害魚としての駆除、スポーツ・ハンティング等の影響で生息数が激減しており、レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。


オーストラリア、南アフリカ共和国、米カリフォルニア州、マルタでは保護種に指定されています。


オーストラリアでは、2014年、ニューサウスウェールズ州の裁判所が、ホホジロザメを殺した男に対して18,000オーストラリアドル(約160万円)の罰金の支払いを命じた例もあります。


記事は、「ホホジロザメが生存していくためには多くの困難が伴うというのに、一水族館が無意味な死を遂げさせたことは受け入れがたい」としています。


アメリカではシーワールドが目玉のシャチショーを中止すると発表するなど、世界的に水族館の狭い水槽で生き物を飼育したり芸をさせることを虐待とみなす風潮が強まっていること、また日本については捕鯨やイルカ漁問題が大きな非難を浴び続けていることも、批判の背景にあるようです。


日本では、「見たかったのに…!」と残念がる声が多いようですが…

「見たかった…」美ら海水族館の“ホホジロザメ”わずか3日での死亡に、嘆きの声が続々

個人的には、突然わけのわからない場所に連れてこられ、大きなストレスの中で命を落としてしまったサメがかわいそうに思います。


どうしても本物を見たいのならば、野生のサメを見るツアーに行けばよいのでは…?