アジアにおける犬食の現状や残酷な犬肉取り引きの真実に迫るドキュメンタリー映画「Eating Happiness」が現在アメリカで公開されています。

以下、公式サイトおよび関連サイトより翻訳してまとめました。

公式サイト
http://www.eatinghappinessmovie.com/


「Eating Happiness」は、アジアの犬食の現実を世界に伝えると同時に、人々に行動を呼びかける初のドキュメンタリー映画です。

映画は、ベトナム・韓国・タイ・中国の裏通りや農村地帯を回りながら残酷な犬肉消費の現実を明らかしていきます。

映像は、飼い犬を連れ去るシーンや屠殺場への過酷な輸送、屠殺前の非人道的な拷問など、アジアでの犬肉消費についてのショッキングな現状に光を当てていきます。

韓国で耐えがたいほど劣悪な環境に置かれた食用犬農場の犬たち、犬の部位を使った化粧品の開発を行う事業主のインタビュー、また活動家たちが犬を違法に密輸しようとした業者のトラックを制止し、数千頭の犬を救出する場面や、犬肉祭りから救出した3200頭以上の犬を1人で育てる女性など、数々の貴重な映像で構成されています。

さらに犬食の歴史的背景など綿密な調査から深く掘り下げ、タイ、ベトナム、韓国、中国、アメリカの5カ国それぞれにおける習慣や、人と犬との関係を探ります。

その力強い映像は観る者の心を揺さぶり、私たちが直面している社会的・人道的な問題について考えさせます。

映画は、アジアでは年間3,000万頭の犬が殺され、そのうちの70%が盗まれた飼い犬であると強調しています。犬たちは屠殺の際、事前に拷問されます。その方がより味わいが増すと信じられているからです。

犬肉は手ごろな価格で手に入れられるタンパク源だから消費されている、というのは誤った認識で、実際には鶏肉・牛肉・豚肉よりも高価であり、滋養強壮に最適な「ごちそう」と考えられています。

犬の屠殺方法は、その他のいかなる動物のそれと比較しても最も非人道的かつ残酷であり、まさに想像を絶するものです。

映画は、世界最大の動物保護団体、ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナルおよびヒューメイン・ソサエティー・アメリカの支持を受けており、ソサエティーと世界各地の会員たちはこの映画を、アジアにおける犬肉消費を終わらせるための最大の希望と期待を寄せています。

ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナルとプロデュースを手がけた「ワールド・ドッグ・アライアンス」は、会員と共にこの作品を支援し、また法規制の改正によってアジアでの犬肉消費を終わらせるという目標を目指していきます。

「Eating Happiness」は、間違いなく視聴者の心を打ち、人々に「人間の最良の友」のために行動を起こすよう促すと私たちは信じています。


製作・監督:Genlin(Hiroshi Horiike)



中国・上海生まれ。現在、上海大学の名誉理事兼客員教授。

1990年代に香港で事業主として成功し、その後学校・図書館の建設や奨学金の設立といった慈善活動に力を入れる。また、アートに大きな関心を持ち、自身フォトグラファー/アーティストでもある。

近年は、アジア各国の政府に犬肉消費を禁止する法律の制定を求め、「ワールド・ドッグ・アライアンス」の設立に力を注ぐ。

社会に対し、犬肉消費と犬たちの受けている扱いについて伝え啓発するために、本作で初めて監督・製作を手がける。

現在、広く深い議論を呼び起こすことを願い、次回作として再び犬をテーマにしたシリーズや社会問題を扱った作品を製作予定。

「映画は、世界を変えるための最も強力な武器」と信じる。


~まとめ以上~


監督のGenlin(Hiroshi Horiikeさん)について書かれたと思われるこちらの記事によると、Genlinさんは中国生まれで、上海大学で日本語の学位を取得後、一時日本へ移住。ご結婚されて日本のパスポートを取得され、日本名を名乗られているそうです。

日本に縁のある方がこうして犬たちに強い思いを寄せ、その才能を生かして行動を起こされているというのは嬉しいことです。

撮影監督や編集には、米エミー賞や香港国内で受賞経験のあるスタッフが揃っており、「映画を通して犬のために貢献できることを誇りに思う」、「犬は人間の最良の友であり、犬のために行動を起こしているGenlinに協力したい」、「この作品が、命を救うための最も美しくパワフルな革命だと信じている」とコメントを寄せています。


以下、予告動画です。
(※屠殺場と見られるシーン、丸のままの肉、犬たちの亡骸が映ります)

Eating Happiness trailer




以下、動画の内容を一部紹介します。

ベトナム…年間500万頭以上の犬が盗まれ殺される
男性「友人が訪ねてきたら犬をさばいて振舞うよ」

韓国…年間およそ500万頭の犬が虐待され殺される

中国…年間1,000万頭以上の飼い犬が盗まれ殺される

「玉林犬肉祭り」の会場で。
「犬肉を食べる人は?」の問いに多数が挙手。

犬肉反対活動家「犬は伴侶動物です。他の国々には法律があるのに、なぜ私たちの国にはないの?」


飼い犬を盗まれた女性の涙、路上に横たえられた数々の亡骸、亡骸を撫でる女性の姿…
予告編を見るだけで胸が締め付けられます。。


作品は現在米ニューヨークで上映中で、今月末からはロサンゼルスで、その後も世界各地で公開が予定されており、また2016年のアカデミー賞にも出品される予定だそうです。

和歌山県太地町のイルカ漁を描いた「The Cove」は、アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門はじめ、数々の賞を受賞したことで世界中にその現状が広まりました。

この作品も、どのような形でも世界の注目を集めてほしいですし、このような残酷極まりない現状があることを1人でも多くの人に知っていただき、声を上げる人が各地で増えることを切に願います。

犬食や犬肉祭りについての報道もなく、祭りの時期に大手マスコミが書く記事も、決まってその残酷性や違法性には触れず「食文化」論だけが論じられる日本。認識の薄い日本でこそ、ぜひ上映されてほしいものです。





























公式サイトには署名もあります。

http://www.eatinghappinessmovie.com/take_action/