mBSニュースからです。


http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000005696.shtml

アップサイトで動画が見られます。



■捕獲したクマは…大阪府の現状



 今年6月、大阪府内で初めてツキノワグマが捕獲されました。

 しかし、3か月近くたった今もその引き受け先は見つかっていません。

 クマを保護すべきか、それとも殺処分すべきか。

 府は対応に苦慮しています。

 6月19日、大阪府豊能町の山中でイノシシ捕獲用の檻にかかったツキノワグマ。


 体長およそ1.3m、体重51.5キロで4~5歳とみられています。

 「オリがゆさゆさ揺れるほど暴れていた」(クマを見つけた猟友会のメンバー)

 捕獲したものの、対応に困った大阪府は、とりあえずドラム缶型の檻に入れることにしました。


 しかし、その姿を見かねた森林や動物の保護を訴える団体が移送用の檻を提供し、以来、エサやりや掃除をしています。

 「(クマは)75日間日光に当たっておりません。下は糞尿でいっぱいだし、一刻も早く出してやらないと死ぬと思います。」(日本熊森協会・森山まり子会長)


 しかし、大阪ではそう簡単に放すことができない理由がありました。

 このツキノワグマが捕獲されたのは京都府と兵庫県に接する大阪の豊能町。

 通常、京都や兵庫で誤ってワナにかかったクマは環境省の指針に基づいて、
 全て地元の山に返しています。

 今年もそれぞれ30頭以上のクマが返されました。


 一方、大阪府ではこれまでクマは生息していないと考えられていたため、捕獲したクマに対応するマニュアルがありませんでした。

 「獲れたものは放してあげるという方向。それともう一つは誰か飼って頂けませんかという、できるだけ処分はしたくないという観点で2つの方法を探してきました。」(大阪府動物愛護畜産課・堤側俊課長補佐)


 しかし大阪の場合、山に放すには民家が近すぎ、引受先として100以上の動物園に当たりましたが、「野生なので病気が心配」などと受け入れを拒否されました。


 その結果、3か月近くたった今も移送用の小さな檻に閉じ込められているこのツキノワグマ。地元の人はどう思っているのでしょうか?

 「あれだけ山を切り開いていたらクマもすむところがないと思う」(地元の人)

 「地元の人間にするとクマがいてるということが驚きでね。かわいそうやけど殺処分してほしいね、早く」(地元の人)


 森山さんも知り合いなど飼育してくれる人を探していますが、このまま引き受け先がない場合、殺処分の可能性もあるといいます。


「なんとか民間と行政も協力して殺さないで生かすという方向に持っていきたい」(日本熊森協会・森山まり子会長) (09/09 19:09)