IBTimesからです。ソース:夜空さん http://jp.ibtimes.com/articles/57775/20140526/263759.htm




2014年5月26日 17時40分 更新


英国:サーカスの動物が全面禁止に?


ライオンやトラ、象、シマウマなど、すべての野生動物をサーカスから解放すべく、法律の整備を求める運動が、英国で繰り広げられている。

英国ではすでに、およそ200の地方自治体で、動物を使うサーカスを禁じる法律が整えられている。ただ、英国政府としては、野生動物の全面的な利用禁止までは法律で定められていない。
 
英国の国会議員や動物福祉団体らは、法律の変更のために何年もロビー活動を行ってきている。サンデー・タイムズの報道によると、次回のエリザベス女王の演説原稿に、英国で野生動物を使ったサーカスを禁止するという内容が盛り込まれているという。

サーカスでの野生動物の利用を禁止する法案は、2011年に政治的な混乱をもたらした。超党派連合のマーク・プリッチャード国会議員らが、政府の意向に反して、サーカスでの野生動物の利用禁止を支持したのだ。これは、英国最後のサーカス象・アンが納屋につながれた状態で、サーカス団員らから蹴られたり、刺されたり、殴られたりしている所をひそかに撮影した映像が公開されたことを受けての動きだった。

英国のサーカスの中には、訓練を受けた野生動物をショーに利用しているところがまだある。統計によると、英国内にあるサーカス団のなかに、野生動物は24頭いるという。
 
動物福祉団体は、野生動物が欲する複雑な身体的・心理的ニーズが、サーカス団の環境下では満たされないと言う。
 
捕獲動物保護協会(Captive Animals' Protection Society)」のディレクター、リズ・タイソン(Liz Tyson)さんは、「大型トラックの後ろが棲み家で、サーカスの観客にみっともないトリックを披露することが唯一の『生きる目的』であるとき、トラやライオン、象、ラクダなどは『良い人生』を送ることができません」と述べた。