週末は少々忙しい時間を過ごした。

私の幼少期、唯一の味方であった人が救急車で運ばれ

家族以外入れない病室だけど入れてもらって顔を見てきた。


その人は

私の両親が共働きであったために私を昼間ずっとみてくれていた家族のお父さん。

年齢的なものから私はずっと「じいちゃん」って呼んでた。

まだ1歳にもならないうちから昼間や何かある時はその家でお世話になって

中学生になっても付き合いがありました。


私の弟が生まれる時もその家にいて「おかーしゃーん」ってテーブルの上に乗って泣いてわめいた記憶がある。

弟が入院したりして病気がちだったので、少し大きくなってからもその家でみてもらってた。


私の親も親族も、病気がちの弟を「可哀想」といって私は自分を見てもらえてないことを小さい頃から知っていた。

そんな私を「ちこが一番可哀想だ」といろんなところに連れていってくれたのがじいちゃんとばあちゃん。


ちょっと遠くの遊園地でも連れていってくれた。

水族館にもいってくれた。

少し大きくなった私に「年寄とでかけるのは恥ずかしいかい?」と言ってた。

私は何より、自分だけ遊園地につれていってもらえることが特別みたいでうれしかった。

ほんとに大好きで、学校帰り家に帰らず、じいちゃんの家に行くこともよくあったんだ。


2、3年前。

地元のお祭りにいった時に偶然にじいちゃんとばあちゃんに会った。

とっても喜んでくれて、じいちゃんと携帯を交換。

じいちゃんが携帯を持っているなんてなんだか不思議だったけど、たまにメールをするようになった。


今年になってから、「遊びにいってもいい?」とメールしたら

「いいよ!来る時に連絡くれたらいいからね」と返事。


だけど私

なんだか忙しくて、っていうのは言い訳だけど。

自分のことでいっぱいで遊びにいくことができなかった。


7月に入ってから、なんとなくじいちゃん家のことずっと考えてた。

早く遊びにいかなくちゃ、って何故だか思って

お土産を何にしようか、って考えてたらまた時間が過ぎてしまった。


「後悔しないようにしなきゃ」


なぜかそう思って、本当に遊びにいくって連絡しようって思ってた。



病院に行くと、じいちゃんの娘さんがいた。

私にとってはおねーちゃんみたいな存在。

おねーちゃんとも会うのはとっても久々で、おねーちゃんはとっても疲れてる顔をしてた。


おねーちゃんに連れていってもらったじいちゃんの部屋。

いわゆる、集中治療室。

管がいっぱいついてる。

倒れる直前まで元気だったじいちゃんが鎮静剤で眠らされている。

ばあちゃんが言う。

「ちこ、来るっていったのにこないなって言ってたよ・・・」



私は祖母が死んだ時、その日行くはずだったのに行かなかった。

連絡が入って行ったけど間に合わなかった。

行かなかったこと、今でもずっと後悔してる。


もう二度とこんなことあっちゃダメだってわかってたのに。

じいちゃんに「会いにいくね」って言っていたのに。なんで私は行かなかったんだろう。

自分のことでいっぱいになってたんだろう・・・


いつもこうやって最悪な形でそのことに気づいてしまう。




小さい頃、私を守ってくれたもう一つの家族。

だけど本当の家族じゃないから、病室には簡単に入れない。


こんな後悔もうしないように、ちゃんと生きなきゃ。

大切な人、無くしてからじゃ遅いんだから。


でもその前に、今はじいちゃんが少しでも回復することを祈ります。






☆たった今、おねーちゃんから連絡がきて

  じいちゃん、目が覚めて少しだけど反応したって。

  家族じゃないからすぐ会いにいけないのがもどかしいけど、それは仕方ない。

  会いにいっていいようになったらすぐにじいちゃんに会いにいこう。