朝、まず私が起きる。

まずはぴぃくんと一緒に一階に下りてぴぃくんご飯。

遅れて相方ちんがあんこちゃんと一緒に下りてくる。


あんこちゃんにご飯はない。


あんこちゃんは何度もキッチンにやってきて「ご飯は?」の顔。


今日はあんこちゃんの手術。

なので朝からあんこちゃんはご飯もお水もNGなのです。



「あんこちゃんが頑張ってるのにうちらだけなんて!!!」


と私と相方ちんもご飯なし!!



手術の時間は午後1時。

相方ちんのソワソワは止まらない。


あんこちゃんが何故、手術を受けるかというと、「腹壁ヘルニア」というもので

おっぱいのところにしこりが出来たから。手術はとっても簡単なものらしい。

私も以前脂肪腫が出来て取ったことがある。とっても簡単な手術だった。

でもあんこちゃんは小さなワンコ。

小さなあんこちゃんは全身麻酔で手術を受ける。

この全身麻酔が飼い主にとってはやっぱり怖い。100%じゃないから。

でも、動いたり、痛かったりすることを考えたら麻酔をしないでするわけにはいかない。


相方ちんはずっと「何かあったらどうしよう」とつぶやいたよ。



午後1時前、病院に行く。

あんこちゃんは車から降りたくない!!と相方ちんの背中と椅子の間に潜り込もうとした。

相方ちん、ぎゅっと唇をかんであんこちゃんを抱きかかえ病院の中へ。


親だなぁ・・・とちょっと胸があつくなる。


待合室にいる間はあんこちゃんとってもいい子。



らくがき日記 矢印だけどとっても警戒しています。

診察に呼ばれると「行きたくないー!!!」と体を突っ張らせる。

これはわんこ飼いならわかる人も多いかな?


体重を量り、1本注射され、また待合室へ。

10分後、飼い主も一緒に手術室へ入る。


手術台に乗せられるあんこちゃん。

怯えるあんこちゃんの体をビックマザーのような看護師が包む。

あんこちゃんの顔は相方ちんがつかんでいる。


鎮静剤、鎮痛剤を打たれるあんこちゃん。

「あんこ~大丈夫だよ^^あんこちゃんあんこちゃん」

相方ちんはあんこちゃんをあやしている。


私はというと・・・

手術室の入り口から動けない。


まさか手術室に入ると思っていなかったので心の準備ができていなかった。


相方ちんは視線で「こっちにおいで」と私に言うが私は拒否。


あ~、こういう時母親って強いものなのに。。

ダメだなぁ・・・。。。

と自分にがっかり。


あんこちゃんのおしりと横顔を見つめながら涙がじんわり出てくる。


心電図を見て、あんこちゃんに麻酔が打たれる。

間もなくして、あんこちゃんの顔を撫でながらつかんでいた相方ちんの手があんこちゃんから離れ

あんこちゃんは力なく手術台に横になる。


相方ちんは私の方へ来てボロボロ涙をこぼしている。


「このまま手術を見ることになるの・・・?」


親ならばどんな手術されるのか見ておいたほうがいいのかもしれない。

あんこちゃんの側を離れないでいてあげたほうが人見知りのあんこちゃんにはいいかもしれない。


看護師さんが「手術が終わるまで待っていてもいいですがどうしますか?」と私たちに聞いた。


私たちは迷うことなくいったん帰宅することを選んだ。



だって・・・










相方ちん


声だして

泣いてるんだもの。








「うえっ・・・おえっ・・・うう・・・」




その声に先生もこちらを見る。


看護師さんのひとりが「だ・・・大丈夫ですか」とティッシュを差し出してくれる。





「ダイジョウブデスカ・・・」さすがに私も背中をさする。





「がえりばす・・・(帰ります)」鼻声で相方ちんが言うので相方ちんの背中を押しながら一緒に病院を出た。






車に乗り込んだ相方ちん、


「神社いくで・・・」


と車を動かす。病院の近くにうちの町の中でも大きめの神社があり、そこへ行くことに。

私も相方ちんも祖母を一年以内に亡くしているので本当は駄目って話もあるけれど

うちらのばーちゃん、そんなことでなんやかんや言わないだろ!!ってことです。

一応鳥居はくぐらず、神様にパンパンとお願いしてきました。


お賽銭は1000円!!!!!!


1000円入れる!と聞いた時はちょっとビックリしたけれど

あんこちゃんの命守ってくれるなら1000円なんて安いわ。

2人で1000円だし。安いもんね。



お迎え時間は16時。

それまでの時間が長いこと長いこと。

その間に相方ちん泣くこと数回。


私より相方ちんの方が完全にやられています。



あぁ、上司の計らいでお休みもらってよかったよ。





16時前になり、病院に電話をかけて迎えにいっていいか確認。

これも相方ちんが「ちこちゃん!確認して!!」と催促され私が確認。

すると、「もう目が覚めているので16時すぎたらお迎えきてください」との事。

それを話すと相方ちんったら・・・













万歳三唱



完全に相方ちん、あんこちゃん溺愛の巻。


「15時50分になったら行こう!!!」

「16時に家出たらいいんじゃない?16時過ぎないとダメだよ」

「50分でええやん!ついたら16時過ぎてるで!」

「家と病院すぐそこじゃん!!」


のやり取りを終え、結局相方ちんに負けて16時を待たずして出発。

病院についたら16時01分でした(笑)


「1分ってことは過ぎてるしええやろ!!」


と病院に入っていく相方ちん。

普段お店とか入る時でも絶対に私より後に入るのに今日の相方ちんはどこか違う!!

守るべきものがあるってのはこうも人を変えるのですね。




病院では取った部分を見せてもらって、今後の過ごし方や次回病院に行く日などの説明を受ける。

そしてあんこちゃんにご対面!


入院ゲージの中、すみっこで怯えるように座っていました。

(もう起き上がってて母はビックリしたわ。)



相方ちんが手を伸ばすと、あんこちゃん特有のうれしい時の前進の仕方、ホフク前進で相方ちんの元へ。


あんこちゃんも相方ちんも二人でほっとした表情をしていたのでした。

それを見た私は本当に本当に心からよかった、って思えました。



帰りの車の中では私があんこちゃんを抱っこ。

「置いて行ったりしてごめんね」

「もうずっと一緒だよ」

「さっき、泣いてごめんね。聞こえたよね。心配させたね」

とあんこちゃんに言いました。


そしていつもやるあんこちゃんの声で(あんこちゃんの声のフリ)


「さっきは相方ちゃん泣いたのに何もできなくてごめんね」←あんこちゃんが話しているフリで


と言ってみる。




運転している相方ちん


当然の如く、泣いている。



あ~ほんと、相方ちんはあんこちゃんのことに関して(ぴぃくんのこともだけど)

泣き虫すぎ!!!





とにかく、相方ちんはよく泣いた一日でした。

そしてあんこちゃんはとーっても頑張った一日でした。


あんこちゃんには「がんばったで賞」をあげたいと思います!!




らくがき日記

帰ってきたあんこちゃん。

まだ少しぼーっとしています。今日一日は様子をしっかり見ないとね。

ぴぃくんも心配そうにあんこちゃんを見ています。


しかし、最近はカラーもせず簡単なテープがおなかにちょこんとついているだけなんですね。

あんこちゃん、避妊手術の時もカラーなかったし。

時代は変わったものだなぁ。




あんこちゃんが手術台で注射を打たれて横になるその瞬間に

私、もっともっと親バカになろうって思いました。

もっともっと可愛がろう、こんなに大切なんだもんって。


ぴぃくんのことも勿論、あんこちゃんのこと

たーくさん可愛がって大切にして健康で元気に一緒に暮していきたいと思います。



そんなことを再確認した日でした。



あと、相方ちんのあんこちゃん溺愛っぷりを再確認。



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