リプロ受診の日でした。
14:00診察予約。
午後一の予約時間だったけど、行ったら院内すでに混んでいました。
着いて10分もしないうちに内診に呼ばれました。
見たことあるけど名前知らない先生。
いつもはエコー入れてすぐに心臓チカチカしてるの見えるのに、なかなか見えなかった。
大きくなって経膣だと見えづらいのかな？なんてはじめは思った。
だけど、だんだん胸騒ぎがしてきた。
先生が一生懸命、心臓を探しているのがわかった。
そして、チカチカしていないけど、心臓と思われるところにカーソル？合わせて
いつもなら心拍の波形が出るのに、
出なかった…
そうこうしてエコーが終了になった。
私「あの、先生、心拍は…？」震える声で聞いた
先生「所見をまとめて、後でお伝えしますので」と。それしか言われなかった。
また待合室で待つように言われた。
え？
赤ちゃん、心拍止まってしまったの？
そんなわけないよね？
この間まで元気にやんちゃなくらい動き回ってたじゃん！
先生、エコー下手くそなんだよ、きっとそうだって…違う先生でもう1回やってよ！
そう思いながら、混雑した待合室で必死に出そうな涙をこらえた。
震える手で、息子と家で留守番中の夫にLINEした。
“赤ちゃんダメかも…心拍確認できなかった…”と。
そこから15分して診察に呼ばれた。
この15分、とてつもなく長かった。
診察はT内先生だった。
「心拍確認できなかったんですよね…。申し訳ないんですけど、もう1回だけ診せてもらえますか？違う医師でもう1回診てみましょう。また内診で呼ぶので待合室でお待ち下さいね。」と。
“心拍確認できなかった”
はじめて先生の口から言われて、診察室で涙が溢れた。
先生「大丈夫？」って。
私はとりあえずうなずいて診察室を出たけど、大丈夫なわけない。我が子の心拍停止を告げられて大丈夫な人がどこにいるのだろうか？と思った。
そこから5分くらいしてまた内診に呼ばれた。
こんなに内診台に乗りたくないと思ったのは初めてだった。
エコーは T内先生がしてくれた。
さっきの先生とは違って
「これが頭で、手足ね、ここが体で…」などと説明をしてくれた。
でも「ここが心臓だと思うんですけど、動いてないんですよね…」と。
T内先生のエコーでも、やっぱり赤ちゃんの心拍は見えなかった。
絶望的だった。
涙しか出なかった。
その後10分くらいしてまた診察。T内先生
泣いててあまり覚えていないけど…
「今回心拍確認できなくて、もうここから息を吹き返すってことは、まずないんです。」
「いつ赤ちゃんの心拍が止まったかわからないけど、それなりに大きくなってるんですよね」
「この週数まで来てると、赤ちゃんだけの問題ではなく、胎盤とかお母さん側の問題がある可能性もある」
「できれば胎盤とか病理に出して検査した方がよい」
「赤ちゃんの心拍が止まった後はなるべく早く出してあげた方がいい、でもこの週数だとリプロでは手術ができない、なので産院に紹介状を書くから明日にでも受診してほしい」
など、言われました。
そして会話のどっかの中で“死産”って言われて、
その二文字がすごく心に突き刺さった。
“流産”の言葉もすごく重たいけど
“死産“って言葉がさらに重く感じられてしまった
そっか
後期流産は死産にもなるんだ…
赤ちゃん、死んじゃったんだ…
実は一昨日の夜、ヘパリンを打ち忘れてしまって
「一昨日の夜、ヘパリン打ち忘れたんですけど、そのせいですか？」と聞いた。
先生「それはないです。1回忘れたくらいでどうこうにはならないから、それは原因じゃないと思う」と。
そして、こんな状況なのに、私は
「この妊娠の手術が終わったら、どのくらいしたらまた移植に入れるんですか？」なんてことまで聞いていた…
次の移植なんて考えたくもないのに…。
診察室出てから、一旦リプロの外に出た。
泣きながら夫に電話した。
夫は迎えに来てくれるって、車で向かってくれた。
会計終わらせて、
夫が新橋まで来るのにはまだまだ時間がかかるから、とりあえず電車に乗って自宅方面へ向かった。
途中、上の子を連れた大きなお腹の妊婦さんが乗って来た。
あの妊娠さんの赤ちゃんは元気なんだ。
生きてるんだ。
いいなぁ。
なんで、私の赤ちゃん、生きてないんだろう？
本当に生きてないの？
本当に死んじゃったの？
ウソだよ
なんで私なの？
なんで私の赤ちゃんなの？
そう思わずにはいられなかった。
途中の駅で下車し、夫と合流した。
車に乗ったら涙がドバドバ溢れた。
息子が心配そうな顔で「ママ」って。
そして家について、
玄関に入ってから、夫と2人で抱きしめ合って2人で声を上げて泣いた。
夫が声を上げて泣いたのはじめてみた。
辛かった。
そのあと、夕方、義両親が心配してきた。
実はこの日、本当はリプロ終わった後、出産したばかりの義妹の病院に義両親と私たちとみんなで面会に行く予定でいて。
でも、こんな状況で私はとても行けなくて、この日義両親だけ面会に行った。
その帰りに私たちのところにきた。
「なんて声かけたらいいのかわからないけど…」と言って2人とも泣いてた。
義妹が出産して喜びに満ち溢れてる時にこんなことになって悲しませてしまって、それがすごく申し訳なかった。
義妹もきっと複雑だろうし、かわいそうなことしてしまった。
ずっと心構えしてきたつもりだった。
今回の妊娠、出だしのんびり屋さんの赤ちゃんで、“なるようにしかならない”と思いながらずっと過ごしてきた。
私の母も義母も2人目を流産しているし、周りの友達でも2人目流産率が高くて、ブログ読んでても流産は他人事じゃなくて、
自分にも十分ありえる、そう思ってずっと覚悟というか、心構えというかしてきて、ずっと不安な中100日を過ごしてきた。
妊娠してから毎回、エコーのたびに生きてるかな？って不安だった。
だから、この日自分が本当にそうなって、
やっぱりなという思いと、
でも、12wの壁は越えられたのかなって思ってて、12w5dにFMC東京クリニックで胎児診断も受けて現段階で特に問題ないって言われて、
やっと、出産までいけるかも？！って希望が持て始めてて、不安が軽くなってきた時だった。
だから、
頭では仕方ないと思おうとしても、
やっぱりなんで？って
とても受け止められなくて、
信じられなくて、
今もまだもしかして赤ちゃん生きてるんじゃないのかな？って…
そう思ってる自分がいます。
この日、夜全然眠れなかった。
息子も何かを察してるみたいで、夜中も何回か目覚めたり、寝ながらぐずり声をあげたり、かと思ったら寝ながら声出して笑ってたり、いつも様子が違っていた。
そして息子が寝言を言った
「おかあさん、おかあさん」って。
その時、なぜか息子ではなく、
お腹の赤ちゃんが私を呼んでくれた気がした。
寝言はこれの他にも何回か言ってて
「おかあさん」って他にも言ってたんだけど、
この「おかあさん、おかあさん」の時だけは、
息子の声をかりて、お腹の赤ちゃんが私を呼んでくれてる不思議な感覚になった。
その瞬間に、また涙がドバーッと溢れて
横で息子も夫も寝てるのに、声をあげて泣いてしまった。
夫もなかなか眠れなくて虚ろで、
私の泣き声聞いて、手を握って泣いてた。
半分信じられなくて、
受け止めきれていないのに、
とにかく悲しくて悲しくて
こんなに悲しいことがあるんだなって…
28歳の時に親友が交通事故でこの世を去った
その時も人生で1番辛くて悲しかったけど、
まだ見ぬ我が子とはいえ、
我が子の死がこんなにも悲しいなんて
知らなかったし
知りたくなかった
今まで生きてきた中で
1番悲しいよ
受け止められないよ
ただただ辛い
涙ってこんなに溢れるもんなんだ
そして、不思議と死産宣告うけてから
つわりが軽くなった
とはいえ、まだ今もつわりがある
以前、流産した人のブログで
“つわりがあれば赤ちゃん元気はウソ”てのを読んだ。
流産後も手術まではずっとつわりがあったって。
本当だな。
つわりがあれば赤ちゃん元気はウソだ。
でも、それがウソじゃなくて、
赤ちゃん死んじゃったことがウソで、
本当はまだ生きてて、だから私もつわりがまだあるんじゃないかって
そうだったらいいのにな。