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アニソンとはなにか

※201108182300追記:早朝に下書き保存と間違えて公開しちゃったのですがこれをそのまま正式公開とします(^^)

『アニソンとはなにか』 桃井はるこ

「アニソン」は、もとは「アニメソング」の略だけれど、
もはやそれだけの意味ではなく「アニソン」という、独自のジャンルとなっていると感じる。
もっと説明すると……今や電話以外の機能の方が多い「携帯電話」を「ケータイ」と呼ぶみたいに。

アニソンの良いところのひとつに「シング・アロング」があると思う。
みんなで一緒に歌うとより楽しいというやつだ。
よく、カラオケボックス……大昔は新宿のゼニス、今ではパセラやカラ館(←一発変換された!)なんかに行くと、
隣の部屋から『誰がために』や『疾風ザブングル』や『創世のアクエリオン』や『ライオン』を野郎どもが大声で歌っているのが聴こえてくる。
アニメ作品という共通のコンテクストをバックに、マイクを持つものも持たざる者も大合唱。
わたしが「これこそ、アニソンだ」と実感する瞬間だ。

男たちが肩を組んで歌うといえば…わたしの父やもっと上の世代では、軍歌である。
法事の後のカラオケで『同期の桜』を入れようものなら、大合唱がはじまるのだ。
その影響もあってか、戦争を知っている世代が曲を作っていた70年代まで、
アニメソングは、作家の方が意識してか無意識にか
『宇宙戦艦ヤマト』しかり、『巨人の星』しかり、軍歌調の曲調がメインだったと思う。
その当時、歌唱力を発揮されていたのが、水木一郎さんだ。
水木さんが歌の中で叫ぶ必殺技は、まるで日本人が軍歌で培った音感を平和利用するかのように、
アニメの世界観を歌とを強く結びつけたんだと思う。

わたしは影山ヒロノブさんやトライフォース、その世代の方々を大変尊敬している。
それはそれまで子供向けで、レコード店でも「児童」というようなコーナーに並んでいたアニメの歌モノの世界に、
本物のハードロックを勇気を持って取り入れたからだ。
MAKE-UPが手がけた『ペガサス幻想』ではジャパニーズ・メタルサウンドがアニメと融合し、
影山ヒロノブさん歌唱の『CHA-LA HEAD-CHA-LA』はヴァン・ヘイレンに代表される西海岸の風を感じさせるアメリカン・ロックに
インスパイアされたサウンドで、その奔放な世界観を表現した。

90年代後半、カラオケボックスでみんなで歌うアニソンに、わたしはウッドストックを夢見ていた。
こんなふうにアニメの曲を今も日本中で散り散りになって歌っている仲間たちがいる。
そんなみんなが集まって、大きなライブ、フェスができたらいいのに、と。
きっと『アニメロサマーライブ』の出発点は、そういうことだったんだろうと思い、
初出演時にわたしは当時のプロデューサーに聞いてみた。
正解だったようである。

ヲタクとはライフスタイルだ。そして、アニソンとは、そんなヲタクのライフスタイルに寄り添う歌だとわたしは思う。
だから、タイアップかどうかは、実は、あんまり関係ないんだと思う。
ヲタがテンションが上がる曲…それが、アニソンなのだ。

では楽曲としてどんな曲にテンションが上がりやすいのか、
「アニソン」の詞曲の内容の特徴、欠かせないものとは…
それについてはまた別の機会にお話することとしましょう。

さて、そんなことを考えているモモーイ作のアニソン、
『Party Love~おっきくなりたい~』は、放送中のアニメ『ロウきゅーぶ!』のED曲です。
OP曲『SHOOT!』のカップリングとして、CDリリースされました!
主演声優ユニットのRO-KYU-BU! が歌ってくれている、お祭りソング!
ぜひ聴いて覚えて、カラオケに入ったらみんなで歌ってほしいな~(^^)

…宣伝乙(^^)

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※画像はカナダ・モントリオール『OTAKUTHON2011』にて。