453.総理や知事、市長の名のついた賞はどう選んでいるか |  雑想 What do you think of this? Hiro's weblog 

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 金沢の銘菓として名高い「垣穂」をいただいた。濃厚なきなこ餡に、求肥と香ばしいごまの味わいがたまらない。全国菓子大博覧会の内閣総理大臣賞の受賞も頷けるというもの。

 総理大臣賞と言えば、以前から疑問に思っていたことがある。総理大臣の名のついた賞と言っても、実際にご本人が何百の中から選ぶことはない。

 美味を堪能したばかりの和菓子のジャンルで言えば、おそらく推薦のあった中から協会の代表がいくつかを選び、そのうちの最高の物に「総理大臣賞」、次点には「〇〇大臣賞」や「会長賞」あたりにする。研究分野でも文部科学大臣賞、知事賞、区長賞、市長賞、会長賞、何とか特別賞などがあり、選出の方法はだいたい同じである。

 総理大臣や知事らが直接選ばなくても、実物や内容を確認し「これなら値する」と判断するなら話は別。しかし、例えば生物研究の分野で、誰の何が素晴らしいかなど門外漢にわかるわけがない。それならわざわざ大臣の権威を持ち出す必要はなく、どうしてもと言うなら金賞、銀賞、銅賞で十分。

 話がどれだけ関連するかわからないが、かつてステータスだった「宮内庁御用達」の制度は70年前、1954年に廃止されている。ゆえに現在、商品を納めていても御用達と称することはできない。(パリのレストランが一度、3★を獲得したからと、以降もそれを表示し続ければ厳しく注意される)

 世の中には利己的な首長もいることだし、立場を利用した云々があってはいけない。総理大臣や知事といった役職名をつけた賞も考え直していいのではないか。