お台場が現在のように様々な商業施設と建造物の整備がなされる前、そこは「最先端の廃墟」だった。交通機関は「ゆりかもめ」とレインボウ・ブリッジがライフラインで、りんかい線もまだ天王州まで延伸していなかった。そんな陸の孤島にレインボウ・ブリッジ(虹の架け橋)を幾度通って、訪れただろう。人は廃墟に魅せられるのか。あるいは何もない空間が、あらかじめ失われた夢の跡のように思えたからだろうか?東京という自己増殖した街は江戸時代から海へと向かい、それは今に至るまで海へ、海へと増殖し続ける。その象徴としてのレインボウ・ブリッジは、本質的に横浜のベイ・ブリッジとは異なる。横浜のベイ・ブリッジは横浜港を高高度から結び付ける。しかしレインボウ・ブリッジは旧東京から最先端の廃墟(新東京)へと架かる未来への橋であるということだ。消えてなくなった都市博は今から思えばなんとのどかな時代のお祭り企画であったことか。レインボウ・ブリッジからみる東京の眺望はしかし美しい。