痺れを切らしたようにそう叫ぶと
リリコは春樹の手を取り引っ張った。


ほら!早く行くわよ!

途端に春樹は

リリコの手を払いのけた。

俺に触るな!


え?春樹くん?
どうしたの?

俺はもうお前なんか
好きじゃないんだ!
だから、俺に構うな!


どう言う事?
自分が何を言ってるか
分かってるの?


私の事を女神のようだって
言ってたじゃない!


あれは嘘だったの?



嘘つきはアンタだろ!
アンタは偽物だ!


何ですって?
もう1度言ってみなさい。

何度でも言ってやる。
あんたは偽物だ!
よくも俺を騙したな!


偽物?
この私が?


そうだ!
全身作り物の化け物!
それがアンタじゃないか!


あらあら、、
いきなり何を言うかと思ったら
言いがかりも良いとこね。

この私にこんな口をきいた
いけない坊やは、
捕まえてお仕置きしなくちゃね!

この子を捕まえて
私のマンションに運んで頂戴!


リリコのとりまきの男達は
うなずくと春樹を見つめた。


うわ!ヤバッ!


春樹はあわてて

その場から逃げ出した。



そして、とある雑居ビルの

非常階段に駆け上がると

その片隅に身を隠した。


危なかった〜!

ここならリリコの追手に

見つからないだろう。


だけどどうしょう。

秘密にしないといけない

リリコの秘密を、



しかも、よりにもよって

本人に言ってしまうなんて、、


星空を見上げると

リリコの顔が浮かんだ。


リリコさん、、

俺の女神、、

本当にそう思っていたのに。


あの美しい顔も身体も

全部作り物だなんて、、

都会はやっぱり怖いところだ。


そう落胆していると、

次に星空には綾の顔が浮かんだ。


星空に浮かぶ綾は

春樹に優しく笑いかけた。


春樹はハッとして

スマホを取り出した。


まだ俺を待っててくれるなら、

綾に連絡してみよう。

数回コールの後、綾が電話口に出た。


(電話での会話)

綾、俺だ。


春樹、、

久しぶりだね。

春樹は綾の声を聞くなり号泣した。


綾、ごめん。

俺が間違ってた。


やっぱり俺、

お前が居ないとダメだ。


春樹、泣いてるの?

何かあったの?


ああ、ちょっとな。

だけどもう終わった。



終わったって?


綾、俺の事、

雅也さんに頼んでくれたんだろ?


だけど、そんな努力も

全部無駄になったんだ。


全部無駄になったって、

じゃ、リリコさんの事は?



あんな人、もうどうでも良い。


雅也さんに言われたよ。

綾さんはお前には勿体無いって。


俺、雅也さんに言われて

気がついたんだ。


誰が俺を1番想ってくれているのか。
俺にとって誰が1番大切なのか。


リリコさんを好きになったのは

気の迷いだった。



綾、お前を悲しませて

本当にごめん。



勝手な事を言うようだけど

やり直すチャンスをくれないか?



そんなのもちろん、、

その時だった。

2人の会話を遮るように、、


やり直すチャンスだ?

チャンスなんか永遠に来ねぇよ!

現れた男達は春樹を乱暴に

捕まえ拘束した。


うわ!

止めろ! 離せ!


暴れるな!

早くコイツをリリコさんの

マンションに運ぶんだ!

電話口の向こうで聞こえる

春樹の悲鳴を聞き綾も叫んだ。


春樹!

春樹!

どうしたの?


すると苦しそうな春樹の声で


リリコの手下に捕まった、、

そして、電話が切れた。


春樹〜!

綾はすぐ雅也に電話をした。


(電話での会話)

雅也さん!

大変なんです!


もしもし綾さん、どうした?


春樹が、、

さっき春樹から電話があって、、


リリコさんの手下に捕まったって。

早くリリコのマンションに運べって

言ってる声も聞こえました。

春樹は何をしたんですか?



それは僕も分からない。

だが、リリコのマンションの

場所なら分かる。

今から行ってみるよ。


はい。

私もそちらに向かいます。


次回も引き続きお楽しみ下さい🌸🐎


内容は全てフィクションです。


画像は全てイメージです。


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