★★★
キッチンで、かずさんと向かい合ったアタシに、優しくかずさんの唇が触れる。
『ふふっ……ひでぇ顔……
目がパンダみたくなってますよ?』
かずさんがアタシの濡れた頬を撫でながら優しく笑う。
「もうっ・・・!だから、やだってば・・・!!」
『でも、まぁ かわいいんですけどね?』
チュッ・・・ チュッ・・・ チュッ・・・
かずさんは、そういって さっきみかんにしたみたいに、いっぱいキスを浴びせて来る。
「もうっ・・・ちょっ・・・! やっ・・・ からかわないで・・・よっ・・・!?
アッ・・・ ちょっと・・・ もう・・・・」
アタシはキッチンの隅っこに追い詰められて、
そのまま抱きすくめられて、
甘い甘い・・・とろけるようなキスを受けた。
もう一瞬で とろけてしまう そのキスに、アタシはきっと……また壊される。
重なり合う唇が熱い・・・・
少し口を開いたら、そこから するりと侵入してくる 長い 舌・・・・
グルッとアタシの口の 中を一周して、アタシの 舌に からんで もつれ合う。
ギュウッと目を閉じて、かずさんの腰に腕を回したら、またギュウって抱きしめられる。
この年下の男に、アタシはどれだけ溺れていくんだろう・・・?
なんか・・・・いろんな事、あやふやなまま・・・・
でも、それでもいい・・・って思えてしまうくらい、魅力的で エ ッ チで 優しい人。
―― かずさんは・・・・ アタシの事・・・・ 好き?? ――
言葉にしてしまいたいけど、過去の恋愛を想うと きっと このままの方が幸せだってパターンもある。
人は誰でも、欲しいものを手に入れてしまうと そこから興味が薄れていくんだって。
きっと、そこまでの過程が楽しくて、幸せで、輝いてるのかもしれない。
だけど、・・・・ 前とは違う。
近付けば、自然に抱きしめてくれる優しいかずさんの気持ちが伝わってくる。
きっと、アタシたちにしか見えない架け橋が出来たのかな?
もし、これが幻想とか夢とか、そういうのでもいいから。
せめて、もうしばらく・・・
こうして、あなたの腕の中で ぬくぬくしていたいな。
『ねぇ・・・ 言っときますけど、今夜はもうこれ以上・・・
あなたの相手、出来ませんからね?
もうね・・・ 腰が・・・ いててて・・・
さっき、あんなに あなたが欲しがるから・・・』
ギュッとアタシを腕に抱きしめたまま、かずさんがニヤッと笑った。
「もうっ・・・/// 馬鹿・・・///
知らないっ・・・」
アタシは急に恥ずかしくなって、かずさんの胸に顔を埋めた。
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