★★★

やばい……、やばいよ……。
何なのよ、いきなり?!

いきなり、キス…してくるとか、有り得ないでしょ?!

アタシは、突然のかずさんの行動に驚いて、ジャケットとカバンだけ掴んで、慌てて部屋を出た。

バタン…!と勢いよくドアを閉めて、玄関に入ったアタシは大事なものを忘れた事に気付く。


「あ……!みかん、忘れた。」


あ~……、今さら、猫、忘れました…って、どんな顔して会えばいいんだか。

玄関でアタシはうなだれた。


ピンポーン☆

軽快にインターフォンが鳴り、訪問者を知らせる。
ハッとして、ドアスコープから外を覗いたら、みかんのドアップで、思わず吹き出しそうになった。

ゆっくりとドアを開けたら、ヌゥ~…っと差し出された みかん。

「あぁ~!みかんちゃんっ!ごめんねぇ~!」

ギュウッと抱きしめたら、ミルクの香りがしてホッとした。

『…ったく、あなたね~。

猫取りに来て、猫忘れるって…

…馬鹿でしょ?』

「う″…………。」

当たってるだけに、何も言えね~!

『あなたのせいで、俺、閉め出されちゃって、入れないの。

だから、今夜、泊めてね?』

「え…………?!ちょっ!」

そういうと、かずさんはアタシの腕の中からヒョイッと みかんを抱き上げて、部屋の中へと入っていく。

「えっ?!ちょっと!

待って待って?!」

状況があまりに唐突過ぎて、頭がついていかない。

まだ段ボールだらけで、雑然とした部屋で唯一片付いているソファーに腰を下ろすと、

『なに??』

…って首を傾げてアタシを見つめる茶色い瞳。

「いやっ、なに…って、あなたこそ、何なのよ?!

勝手に人んちに……」


『なんだよ、人聞き悪りぃな。

昨日の恩義…、もう忘れちゃったんだ?

もとはと言えば、あなたが猫、忘れるからでしょ?』

そうだ………
全部、みかんがいけないんだ。
みかんを、ちゃんとゲージに入れないで自由にさせてたアタシが悪いんだ。


「……明日、管理人さんが来るまでだからね?」

アタシは観念して、仕方なく一晩だけ かずさんを部屋に泊める事にした。


『ど~も。ありがとね?』

そういって笑ったかずさんの笑顔に…

何故かドキッとした。


★★★

ドキドキドキドキ

さぁ、長い夜の始まり始まり~(笑)

ニノちゃんが、おうちに!!

寝不足になりそうですわ……w


さて、ナニする??( *´艸`)♡