★★★
しばらく仕事が忙しくて、早朝から深夜にかけて家にも帰れない日々が続いていた。
相変わらず何度かけても繋がる事のない電話に、少しイライラしながらも、ただ時間だけが悪戯に過ぎてゆく。
ようやく取れた…いや無理矢理に取った休日。
…といっても、夜からは仕事だったから正確には休みじゃないけど。
もうあれから2週間も過ぎていた。
オレは朝、開館と同時に図書館へと急いだ。
まだ人通りも少ない朝の図書館。
この空気が好きだ。
まだ少し開館時間には早かったけど、もう図書館には明かりもついて、中には人も居るようだった。
頼むから、そこに居てくれ…と祈るような気持ちで、オレはそのドアに向かって走り出していた。
スーッと静かに自動ドアが開き、館内の静けさに包まれる。
カチャカチャと受付でキーボードを叩く音だけが響く。
「おはようございます。…あっ!櫻井さん!?
お久しぶりですね。
まだ開館時間じゃないですけど…
櫻井さんならいいですよ?」
受付に居たのは彼女じゃなくて、もう一人の方。
『あっ、おはようございます。
すいません、こんな朝早くに。』
オレは館内をキョロキョロと見回した。
「あの~……もしかして、***さん…?ですか?」
そんなオレに気づいた彼女が、話し掛けてきた。
『あっ、あぁ、うん。来てますか?』
「えぇ…あの…それが……」
オレをちょっと上目遣いで見ながら、彼女がどこか言いにくそうに告げる。
「来てないんですよ…ずっと。
その…連絡もなくて。携帯も繋がらないし、困ってるんですよね?私たちも。」
『来てない??ずっと?』
「えぇ…たぶん、このままじゃ解雇になると思います。
館長もかなりご立腹ですしね。」
彼女が来てないって事実に、オレは愕然として動揺が隠しきれなかった。
『そっ…そっか…。
あのっ、じゃあ、もし何か彼女から連絡あったら、オレに連絡もらえますか?』
そういって彼女に連絡先を教えて、オレは図書館を後にした。
★★★
あらら…
彼女、無断欠勤中ですって…![あせる](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/029.gif)
![あせる](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/029.gif)
大丈夫かしら?
しばらく仕事が忙しくて、早朝から深夜にかけて家にも帰れない日々が続いていた。
相変わらず何度かけても繋がる事のない電話に、少しイライラしながらも、ただ時間だけが悪戯に過ぎてゆく。
ようやく取れた…いや無理矢理に取った休日。
…といっても、夜からは仕事だったから正確には休みじゃないけど。
もうあれから2週間も過ぎていた。
オレは朝、開館と同時に図書館へと急いだ。
まだ人通りも少ない朝の図書館。
この空気が好きだ。
まだ少し開館時間には早かったけど、もう図書館には明かりもついて、中には人も居るようだった。
頼むから、そこに居てくれ…と祈るような気持ちで、オレはそのドアに向かって走り出していた。
スーッと静かに自動ドアが開き、館内の静けさに包まれる。
カチャカチャと受付でキーボードを叩く音だけが響く。
「おはようございます。…あっ!櫻井さん!?
お久しぶりですね。
まだ開館時間じゃないですけど…
櫻井さんならいいですよ?」
受付に居たのは彼女じゃなくて、もう一人の方。
『あっ、おはようございます。
すいません、こんな朝早くに。』
オレは館内をキョロキョロと見回した。
「あの~……もしかして、***さん…?ですか?」
そんなオレに気づいた彼女が、話し掛けてきた。
『あっ、あぁ、うん。来てますか?』
「えぇ…あの…それが……」
オレをちょっと上目遣いで見ながら、彼女がどこか言いにくそうに告げる。
「来てないんですよ…ずっと。
その…連絡もなくて。携帯も繋がらないし、困ってるんですよね?私たちも。」
『来てない??ずっと?』
「えぇ…たぶん、このままじゃ解雇になると思います。
館長もかなりご立腹ですしね。」
彼女が来てないって事実に、オレは愕然として動揺が隠しきれなかった。
『そっ…そっか…。
あのっ、じゃあ、もし何か彼女から連絡あったら、オレに連絡もらえますか?』
そういって彼女に連絡先を教えて、オレは図書館を後にした。
★★★
あらら…
彼女、無断欠勤中ですって…
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大丈夫かしら?