★★★


オレはマツジュンにだけ、すべてを打ち明けた。


こいつにだけは、もう隠しておけないな・・・・そう思ったから。


その一方で、どこか楽になりたい自分も居たのかもしれない。



「そっか・・・・そういう事だったんだ・・・・きっついね、それは」


はぁーーーっと大きく溜息をついて、指先で唇を弄る。



ファンが、ファンである事を隠して、オレたちに近付く・・・・

それはある種、ストーカー行為にも似ていて、危険である事には変わりない。



それを見抜けなかったオレもいけなかったのかもしれないけれど、

それを信じたくない自分も居て・・・・



「・・・・で? 翔くんは、どうしたい訳??」


ちょっと右の眉を上げてオレを見て、マツジュンが言った。



『ぃやっ・・・・オレは・・・・・。 なんかさ、ちょっと変かもしれないんだけど・・・・』


そういったオレに、ちょっとだけマツジュンが向き直る。


『彼女を信じたいって思うんだ。 ・・・やっぱりさ、それでも好きなんだよな・・・・彼女の事が。』


「そんな酷い事されたのに??」


『・・・・うん。そうなんだけどさ?』


「だって、嘘つかれたんでしょ?! それでも許せるんだ?」


『あぁ・・・・、惚れた弱み・・・・ってヤツかな?』


ふふっ・・・と笑ったオレに、マツジュンもちょっとだけ笑って、


「まぁ、翔くんがそれでいいんなら・・・・オレは何も言わないけどさ?」


そうやって否定しないところが、メンバーなんだよな・・・



「そんで、どうすんの?」


『うん、とりあえず図書館行ってみる。』



こうなったら、とりあえず何度も会ってくれるまで通い続けるしかないかな・・・ってさ。



オレは彼女の勤める図書館へと向かう事にした。




★★★



翔くんの心が決まったみたいですね。



潤くん、ありがとう(笑)



今度こそ、彼女に会えるといいなーーー!!