★★★
『はぁ―――――、もうオレ、ダメだ………』

翌朝、楽屋でうなだれるようにテーブルに突っ伏した。

何か…やる気が起こらねぇ、

あのあとオレは、運転する気にも、帰る気にもなれず、しばらくあの場所から動けなかった。

やっぱり彼女も今までの女と同じ…って事か。

家に帰ってから、何度か電話してみたけど、電源が切られてて完全に着信拒否。

あ~~、彼女だけは、そんなんじゃない…そうじゃないって思いたかった。


「なに?珍しいね、翔くんが朝からぐったりしてるなんて。
昨日、何かあった?デートって言ってなかった?」

『あ―――、頼むから、今オレにその話、しないで?』

テーブルに伏せたまま答えた。

ふぅん……解った。…ってそれからは何も言わないでそっとしてくれるマツジュンに対して…


「あっれぇ~?ね、なになに?翔ちゃん具合でも悪いのぉ~?!
あっ、もしかして昨日ついに彼女とヤッちゃった的な?そんでヤリ過ぎたんでしょ~?ひゃひゃひゃ~!」

『バカか…あなたとは違いますから…』

ホント、この人だけはKYって言うか、なんつぅか…

「またまたぁ~!もぉ、翔ちゃんったら、朝からやだ~」

って、もう…
勝手に言ってろ。

それよりオレは、今完全に女性不振になりかかってんの。

『……バカ』

小さくつぶやいたつもりなのに、

「も~!バカってなんだよ~!
ねぇねぇ、だから彼女とはどうなったのぉ~?」

地獄耳にもほどがある。

「こら!行くぞ?バ~カッ」

「ちょっと~みんなでバカバカ言わないでよ~!

あっ!マツジュン、ちょっと待ってよ~!」

マツジュンが気ぃ遣って連れ出してくれたけど、

あのまま絡まれてたら、オレ、もしかしたらブチ切れてたかも…





「翔くん、飲む?はい、どぉぞ」

コトンとテーブルに置かれたカップには、あったかいコーヒー。

『あぁ、うん。ありがと。』

それから何にも言わないで、オレからちょっと離れた場所でソファーに横になってる智くん。

『智くん?…寝てる?』

「ん~………起きてるよ?…どした?」

『うん。…何でもない。』


鼻先で昨日と同じコーヒーの香ばしい匂いがして、何か泣きそうになった。

オレ、結構、マジだったんだなぁ…。



彼女の事、こんなにも好きだったなんて……


★★★
え~ん(ρ_;)
みんなに怒られるぅ~!

翔ちゃん、慰めてあげてね。