★★★
『あ~、わりぃわりぃ!お待たせ~!』

マンションの前に停まった車に乗り込むと、すぐに車は発進した。

「おはよ♪なに?翔さんが寝坊なんて珍しいね?」

『おぉ、ニノ!おはよ。今日、一緒だったんだ?』

先に乗り込んでいたニノの隣に腰を下ろした。

『いや、昨日さ~、マツジュンと遅くまで飲みすぎちゃって。
気がついたら、そのままベットで寝ちゃってて!』

「Jと?珍しい二人だね?
また熱く語ってたんでしょ、あの人。ふふふ…」

『いや、それがさ~、二人で恋バナなんぞしたりしてたのw』

「恋バナ??二人で?ハハハハ、マジで?」

オレは昨日の話しを、ニノに少しだけ話した。

まぁ基本的にはオレの話しだけど。

「へぇ~、でも翔さんにしては珍しく慎重だね?
それでその彼女と上手く行きそうなんスか?」

ニノは珍しくオレの話しに食いついてきて、ゲームにも目を落とさずに興味深そうに聞いていた。

『珍しく…って!人聞き悪いなぁ~。まぁ、いつもならもっとガツガツ行く方だけどね?
彼女はさぁ…何か違うの。
何かこう…大事にしなきゃ…って言うか…何つぅかさ?』

「ふふふ…入れ込んでるんだ?」

口元に手を当てて可笑しそうにクスクス笑う、

『いやっ、そんなんじゃねぇって!もぉっ!』

…な、事もない事もないか…、

相当、入れ込んじゃってるかもな…オレにしては。

「…で?そろそろイク んですか?」

ニヤッと笑ってニノがオレを見た。

『いやっ…まぁ、そりゃ、そろそろ…とは思ってるけど…。
あんまさ、興味ないみたいなんだよね?ほら、オレの事も知らなかったぐらいだし。
だから、ちょっと慎重になってるっつうか…。今までとタイプが違うから、正直どうしていいか戸惑ってるって言うかさ?』

オレは帽子を脱いで、髪をクシャクシャっと掻きむしった。

そうなんだ……いつもなら、もっと自分からグイグイ押していくんだけど、

何か彼女はそうしちゃイケない気がするんだ。

「まぁ、健闘を祈ってますよ」

ふふっ…と笑うとニノはまたゲームに目を落とした。

どうすっかな~……これから。

そろそろ…イッ ちゃうか?!

★★★
ふふふ……翔さん、珍しく難航してるんですってw

さて、今夜、決戦?!