★★★

『こんばんは~、すいません・・・遅くなっちゃって。』


部屋の中に入ると、手前に例の司書さんと、奥に彼女がちょっと控えめに俯き加減で並んで座っていた。


「いえ、私たちも今来たところなんで・・・大丈夫です。」


チラッっと彼女たちがオレと、その後ろに居るマツジュンを見たのが解った。


『あ、一人じゃなんだし・・・連れて来ちゃったけど・・・いいかな?』


《 ・・・・どうも。》


そういって、帽子とサングラスをしたままマツジュンが会釈した。


「えっ!!!・・・あのっ・・・・・もしかして?!・・・・」


言いかけて、慌てて口を塞いでる司書さん。・・・・・まぁ、それなりに気をつかってくれてんのかな?

チラチラと、マツジュンを見てるけど言葉にはせずに居てくれた。


なんだ・・・・結構、良いヤツなのかも??




オレはそのまま進んで、彼女の向かい側に腰をおろした。


『どうも・・・・』


「・・・・・こんばんは。」


小さく彼女が答えた。



続いてマツジュンが、オレの隣に座ってサングラスだけ外した。



「・・・・なんか、すごいですね!嵐さんが二人も。」


司書さんは完全にテンション上がってる感じで、


隣に居るマツジュンは、明らかに不機嫌そうだし。



大丈夫かな?これ・・・・・・



「あっ、えっと・・・・・飲み物、何か頼みます?私たち、お先に頼んじゃってるんですけど・・・・・

とりあえず、乾杯・・・します?」



『あぁ、うん。じゃあ、とりあえず生で。・・・いいよね?』


マツジュンに同意求めたら、無言で小さく頷いた。




とりあえず、4人で乾杯なんかして、料理も適当に頼んで、


例の司書さんのペースで、図書館の話とか、ちょっと芸能界の話なんかもしたりして。



オレの向かいで相槌打ったり、少し微笑むように笑ったり、静かな彼女と、


オレの隣でたまーに話に加わりながらも、割と静かなマツジュンと。




なんとなーく、気まずい空気を醸し出しながら、ただ時間だけが過ぎて行った。







一時間くらい経った頃・・・・・



《 ねぇ・・・・出よっか??》


マツジュンが向かいの司書さんに、声をかけた。


「えっ?・・・・あの・・・・・・私??」


《 ごめん、翔くん。先、出るね?》


そういって、立ちあがって司書さんを連れて、マツジュンは部屋を出て行った。








『・・・・・えっ・・・と。・・・あ、二人になっちゃったね?』


「あ・・・・はい。・・・・・そう・・・ですね。」


さらに気まずい空気が流れる部屋。

せっかくマツジュンが、気を利かせてくれたんだし・・・・何か話さなきゃね?



『まだ時間、大丈夫??』


「あ・・・・えっと・・・・少しくらいなら、大丈夫です。」


チラッと時計を見てから、また俯き加減で小さくつぶやいた彼女。



『あっ、お酒、おかわり頼もうか?それとも何かお酒じゃない方がいい??』


「あ・・・・じゃあ、あんまりアルコール濃くないのを、何か・・・・・」


まるで、高校生みたいな初々しいオレたち。


ってか、何そんなにガっチガチになってんだか・・・・・




彼女には、軽めのカクテル。

オレはちょっと濃い目のお酒を頼んだ。




なんか、今夜はどんだけ飲んでも酔えなくて、

いつもより濃い目のお酒をガンガン飲んでいた。



★★★


二人っきりになっちゃいました( ´艸`)


潤くんと司書さんは、どこ行っちゃったのかな??


翔くん、そんなにガンガン飲んじゃって、大丈夫?