夏の日、コガネムシが
ベランダとかマンションの廊下で
仰向けになって、コロコロ転がっている姿を
見たことはありませんか？
マンションの廊下などは、ツルツルすべすべしていて
いったん、仰向けになって転んでしまうと
コガネムシが自力で起き上がるのは、難しいみたいなんですね
そういう場面に出くわすと
腹ばいに戻してあげるんですけれど
またすぐすべって、転んでしまうんですね。
ほいっと、空中に飛ばしてあげるか
ゴツゴツしたところに、止まらせてあげないとだめなんですね。
その姿を見るにつけ、
「コガネムシというのは、なんて不器用な生き物なんだろう？？？」
と、思っていました。
こんな有様で、よく、生き残ってきたもんだなー、と。
生き残ってきたどころか
コガネムシと言えば
人間などより、はるか昔から進化し、
今も、大繁栄し続けている大先輩。
「自然界の覇者」ですよね。
こんなにどんくさくて（失礼ですけど）
どうしてここまで繁栄できているんだろう？と
不思議に思っていたんですね。
それで、箕面昆虫館（大阪府箕面市）の研究員さんに
その疑問を投げかけてみたわけなんです。
そこで、わかったのは、
「目からうろこ」の事実！
まったく、コガネムシに申し訳なかったー、
と思いました。
自然界にはツルツルで平面っていう場所は
ほぼ存在しないんですよ。
思い浮かぶのは、池に張った氷ぐらいですかね。
でもコガネムシはその季節には生きていませんね。
（あ、生きている種類もいるかもしれませんね。
そこは専門家でないのでわかりませんが）
人間がやってきて
最近になって、急に、
こんなにツルツルの、まっ平らな場所をあちこちに作ってしまうまでは
こんなところはなかったんですよ。
コガネムシは、さっそうと
縦横無尽に飛び回っていたわけですね。
コガネムシから見ると、人間に
「なんちゅうことしてくれるねん？？？」
って言いたいんじゃないでしょうか。
自分の場所で
自分の生きたい環境で
自分が自然に振る舞えるところで
自分が自分らしくいられるところにいられれば
ぶざまに仰向けになって
コロコロ転がって、起き上がれないようなはめに
陥らなくて済むんですね。
実際、ほとんどの個体は
自然界で 堂々と、生きているからこそ
コガネムシ達は繁栄しているんですもんね。
でも、うっかり、
つるつるスベスベの「魔の領域」に踏み込んで
最後まで起き上がれなければ、
死んじゃいますよね。
人間だって一緒です。
あなたも
どうしても自分には合わない場所に
自分を置いていませんか？
あの羽生結弦選手だって
自分に合ったスケート靴なしには
あんなに華麗に、4回転ジャンプを跳ぶことはできないんですよ
ウサイン・ボルトさんだって
氷の上では、100 M を9秒台で走ることはできないんです。
自分が自分でいられる場所
本来の自分を発揮できる環境に
自分を置いてあげていますか？
かなり長い間、
ほとんどの人間は自分の置かれた環境を変えられませんでした。
自分の置かれた環境で
いかに不自由でも
いかに自分に合っていなくても
その環境に、自分を合わせていく、
なんとか当てはめていくことが
美徳とされたり
また、やむを得ない生き方だった時代もありました。
でも、今は、
環境は変えられます。
自分が自分でいられる場所ってどこだろう？
自分が楽しく、気分良くいられる環境ってどんなだろう？
どんなところにいると、私は生き生きしていられるんだろう？
私も、折に触れて、自分に聞いています🍀
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