かつての記事――2013年6月21日のエントリで、次のような体験談を公開しました。

 

20種類もの薬を試されて、いま離脱症状に苦しむ 

44歳の女性(仮にK子さんとします)から、切実なメールをいただきました。

薬を飲み始めて5年。しかもこの1年というものは、じつに多くの薬(20種類)を医師に試され、現在はその副作用なのか離脱症状なのか、ともかくかなり状態が悪化してしまいました。http://ameblo.jp/momo-kako/entry-11557355964.html

 

 エントリを改めて読んでほしいが、以下、簡単にK子さんの経緯を紹介します。

 

2012年に、主治医の指示でサインバルタを減薬したところ、めまいやふらつき、過敏性が強まり――医師から離脱症状の説明もなく、もちろん本人も知らなかったため――病気が悪化したと思いあわてて服薬を再開した。

それでも一向によくなる気配もなく、医師への不信感から転院したが、離脱症状を病気の悪化とみなしている医師に問題解決は不可能で、結局K子さんは次から次へと薬を試されることになってしまった。

パキシル、ジェイゾロフト、ルボックスなど6種類の抗うつ薬。さらにストラテラ、ジプレキサ、エビリファイ、レキソタン、デパス、ハルシオン、チスボン、コントミン……。

結局、何を飲んでもよくなるどころか体調は悪化するばかりだったため、K子さんはその時点でハルシオン、リスミー、ロヒプノールを残して、あとの薬はすべて断薬。

しかし、その頃から離脱症状はさらに厳しいものとなっていく。自力で一睡もできない。味覚がない。時間や空間に異常がある。車の運転ができない……。

「わけがわからなくなるほどの苦しい全身症状が3時間続く日が何度かありました。耐える以外ないのですが、死ぬ以外ない、この苦しみで脳が破壊されそうです。3時間でクタクタになって、そのあとちょっと楽な時間がきます。

今、途方に暮れています。なぜこんな目に合うのだろう、処方薬なのに。毎日、どうやって子供たちと家族を巻き込まないでいられるか考えながら、眠剤で気絶したような眠りと絶望感の目覚めです」

 今の主治医にこの苦しさを訴えると、「離脱は2週間で終わる」と言われたという。そして、K子さんが恐れている「全身症状」にも効果があるとして、抗うつ薬を勧めてきた。

 家族も困り果てている。睡眠薬依存として入院を勧められている。

「それまで、今の症状など全くなかったのに。なぜ、やめた薬でこんなに今悪くなるのか? 時間が解決してくれるはずなのに、わたしはあとからあとから重ねてでてきています。

健康になった方々や、今闘っていらっしゃる方々、本当にできると、存在しているという希望をください。

つらいけれど、これが現実で、耐えて、薬が抜ければ元に戻れるのでしょうか? 限界をこれからも越えていくのでしょうか?」

 

 K子さんのこうした切実な訴えに対して、2年前、たくさんの励ましのコメントをいただいた。

 そして、このエントリの後もK子さんは「けいと」というハンドルネームでときどきブログにコメントを寄せてくれたが、しかしその文面から、体調は相変わらずのようだった。改善の兆しもなく、家族との関係という大きな問題を抱えながら、それでも少しずつ減薬をつづけ、ほぼ寝たきりのような生活を送っていることが垣間見られた。
(つづく)