離脱症状を抱える家族と一緒に生活をすることのたいへんさ……。これまで、減薬中の当事者だけでなく、生活を共にしているご家族から相談を受けることが多々ありました。
薬について多くの情報を持っていない家族にしてみれば、「離脱症状」と言われても、なかなか理解できるものではありません。なぜここまで……? これは元々の性格か? そういう受け止め方をすると、どうしても腹が立ちます。いや、離脱症状とわかっていても腹が立つこともたくさんあるでしょう。
離脱症状と一口に言っても、様々あります。暴力が出ることもあります。大声で叫びだすこともあります。ねちねちからまれたり、嫌味を言われたり……そういうこともあるようです。
本人も、そういうことを言ったり、やったりしてしまったあとは、とても後悔しています。それでも、家族という甘えからか、あまりの辛さについ……。それがまた悪循環となって、そういう自分にイライラし、離脱症状が悪化する……。
そして、家族も同様、わかっているけれど、終わりのない(ように感じられる)離脱症状との闘いに疲れ切ってしまいます。
当事者の奥さんと話し、ご主人とも話し、結局、離婚されたご夫婦もいました。
一方で、何とか踏ん張った旦那さんもいました。
大声を出さずにはいられないため、一緒に暮らす年老いた母親を心配した当事者からの依頼で、お母様と電話で話したこともありました。(その後、この方は離脱症状を乗り越えました)。
10代の頃、薬を飲ませた母親を、絶対に許せないと離脱症状のなか恨み続け、疲れ切った母親の口から、娘を非難する言葉がでてきたこともありました。
夫婦喧嘩、親子喧嘩……修羅場の中のさらなる修羅場……。夫婦の危機、親子の断絶。家族崩壊という局面さえ迎えかねない、それが減薬、離脱症状の現実だと思います。
何とか気力を振り絞って支えてあげたいけれど……我慢にも限界がある……。
こんなとき、家族はどうすればいいのでしょう。どう心を構えればいいのでしょう。
ここのところいくつか続けて、こんな相談を受けました。
みなさんのお知恵を拝借できればと思います。