以前お知らせした「茶話会」を昨日、開きました。

 幸い台風も通り過ぎ、とてもよいお天気になりました。

 参加された方は私を含めて、17名。事前に希望された方は24名ほどいらっしゃったので、当日体調が厳しくなってしまったのだろうと(実際、そういう方もいらっしゃいました)、少々心配しています。

 最初ということもあり、みなさんにまずは自己紹介をしていただきました。

 減薬中の方、断薬後の離脱症状がつらい方、まだ飲まれている方、お子さんを持つお母さん、精神科病院での被害などなど。

立場もそれぞれ、抱えている問題もそれぞれですが、根っこにある「精神医療への不信感」は同じもの。3時間の予定でしたが、4時間という時間があっという間に過ぎていったように感じます。


私がこの会を企画した目的の一つは、精神医療の被害が、本当に、現実に起こっているのだということを確認する場が必要だと思ったからです。

実際、参加申し込みをされた人の中には(残念ながら欠席されましたが)こんな人がいました。こうした精神医療の問題について、それはネットの中だけの話のような気がして、本当にそういう被害者が実在するのか(ご本人も被害者の一人です)、実感がわかない、と。

辛く、孤独な闘いを長く続けていれば、こうした気持ちになるのはなんとなくうなずけます。誰も味方のいないなか、一人で苦しみ、一人で闘い続けてきた。自分の世界の中だけのこと。どこか特殊な出来事……。

そして、そういう思いは、辛さをさらに辛いものにしてしまいがちです。

少なくとも、一人ではない、同じような体験、苦しみを味わってきた人が確かにいる、そうしたことを、実際会って、話してみることで実感できれば、目に見えないけれど、何らかの力が生まれるのではないだろうかと思いました。

残念ながら、せっかく出かけてきていただいても、医学的なアドバイスができるわけではありません。いい病院を紹介できるわけでもありません。離脱症状が軽減するわけでも、処方をどうすればいいのか、具体的に答えられるわけでもありません。

しかし、ともかくは会ってみること。

そして、私との関係というより、仲間同士、横の関係が広がっていくこと。その仲介としての会の存在です。

10年以上ぶりに、電車に乗って、隣の県から都内に出かけてきたという人もいました。こうしたことが何かのきっかけになってくれれば、それはこの会を開いた当初の目的以上の成果です。

これから先、どうすればいいのか。こんな「ゆるい」会でもいいのか。具体的な目標を掲げた方がいいのか……正直、私にもまだわかりません。

ただ、昨日の会は「やって、よかった」と心から思っています。みなさん、ありがとうございました。

2、3か月に1度くらいは、しばらく続けてやってみようかなとも考えています。