抗うつ薬の副作用、および離脱症状の報告が寄せられました。
以前も紹介した方ですが、http://ameblo.jp/momo-kako/entry-10668125717.html
http://ameblo.jp/momo-kako/entry-10732555596.html
この方(Wさん)の体感としては、いくつか処方された抗うつ薬のなかで、一番悪さをしたのは、SSRIのジェイゾロフト(セルトラリン)ではないかとの思いを抱いているそうです。
ジェイゾロフトはSSRIの中では比較的副作用が少ないとされています(それはこの薬剤の肝臓代謝酵素が複数だからですが)、にもかかわらず、この報告によると、凄まじいまでの副作用と離脱症状の出現です。
この男性は、うつ発症から治療の過程で2度の退職を経験されていますが、そのどちらも、きっかけはこのジェイゾロフトが絡んでいます。
まずは寄せられたメールを紹介します。
「2007年のこと。ジェイゾロフト、飲み始めてすぐに今まで以上の不調に襲われる。当時の記憶は飛んでいる部分も多い。まず全然動けない。相当に苦しく、1ヶ月経たないうちに医師に辛すぎると伝え、翌月から別の薬に。」
注(Wさんの場合、常に抗うつ薬が2種類処方され、一つをベースに、別の抗うつ薬を重ね着で処方。ジェイゾロフトは付け足された方の抗うつ薬。ただし、ベースとなった抗うつ薬、その後、変薬された抗うつ薬については、すでに3年以上も前のことでもあり、また、当時は薬に対する意識が薄かったこともあって、名前を特定できないとのことです。)
以下はその時の症状。
【強烈な眠気】
目が覚めた瞬間から強烈に眠い。朝の準備すべてを放棄して、遅刻ぎりぎりまで横になる。適当に洗面だけ済ませて、着替えて仕事へ行くだけで精一杯。
朝食はまったく食べられず。元々は朝食をたっぷり摂るタイプ、典型的な朝型人間。朝食抜きが続くので、カロリーメイトのような栄養補助食品を布団の中で寝ながら食べる。
【通勤中】
朝はぎゅうぎゅう詰めの通勤電車内でも立ったままで寝る。朦朧としたまま続く恐ろしく長い時間(実際は40分もないが)。一刻も早く駅に着いて欲しい。最寄駅から職場まで徒歩10分程度だが、その途中で2、3回休まないと辿り着けない。道は平坦だが、息切れが激しい。
【仕事中】
仕事中もひたすら眠くて、しんどくてしょうがない。上司と面と向かって仕事の指示を受けていても、意識が一瞬飛ぶことがたびたび。注意も受けたが改善できず。我慢しきれない眠気。何度もトイレの個室に入って、5分10分ぐったりすることで一日をやり過ごす。
始業30分前には出社しろという会社だったが、守れなくなる。遅刻も何度かする。※新卒入社1年目です。
【帰りの電車】
帰りの電車も辛く椅子を探すのに必死。とにかく立っていられない。快速で立ったまま早く帰るより確実に座れる方を探す。
【帰宅後】
帰宅すると玄関で崩れ落ちてその場から一歩も動けなくなる。1時間くらい動けない時もある。ようやく部屋に上がっても、着替えもせずぐったり横たわる。
【食生活】
前述の通り、朝は食べる時間がまったくない。夜も食欲自体がほとんどなく、食べない。実質、食事は昼のみ。何日もこんな状態が続いても、空腹をあまり感じない。食べたいと思わない。※食欲の塊のようなよく食べる人間でした。
【休日】
予定ややりたいことはあるも完全に寝たきり。ひたすら寝つづける。夕方に少し動ければよいほう。
【休職の瞬間】
こういう状態がしばらく続き、いつものように必死で朝の用意をしようとしたときに、「あぁ、今日はもう無理だ」と感じて欠勤。その後休職。(別の薬に変えられてから一ヵ月足らずのこと)
【休職中】
上述の症状に加え、持病の喘息が悪化。喘息の薬があまり効いていない。風邪も長い間こじらせる。体中が痛い。そのほか、悪いところが一斉に噴き出したように身体的不調が出る。また、歯磨きするのが大変なので、二次被害として虫歯頻発。今でも歯磨きを少し怠るとすぐに痛むようになってしまった。
またとにかく眠くて、1日に20時間以上寝ることも多かった。横になっているのではなく、本当に眠っている。
【風呂に入れない】
汗を大量にかくような暑さだったのに、風呂に入れない。入らなきゃと思っても体が追いつかない。シャワーも無理。最大で2週間くらい入れなかった。自分でも臭っているのがはっきりと分かり、体を掻くと、ぼろぼろと黒い垢が落ちるのが分かっても入れなかった。頭で分かってもまったく体が動かない。ようやく入れても、体が洗うのも辛くて洗えない。シャワー浴びるだけで精一杯。
【異常思考】
布団の中では、死んでやる、死んでやる、死んでやる、と呪文のように唱えていた。まさか薬が原因とは当時は思っていなかったし、職場にストレスがあると思っていたので、あいつらを殺してやる、とも念じていた。ただ、実際に行動に移すつもりはまったくなかったような気がする。気持ちだけが渦巻いていた。
【糖分摂取過多】
甘いものを異様に大量に摂取していた。多分、カントリーマアムの20個入りを一日で全部空けるような勢いで毎日食べていた。コンビニの袋入りのお菓子は日に2、3袋空けていたかもしれない。延々と食べつづけて、止まらなかったのかもしれない。
【体重激変】
にもかかわらず、体重激やせ。65kg→50kg前半になる。
そして、落ち着いてきた時には一気に太った。50kg前半→80kgあたり。1年で、10kg痩せて25kg太ったんだ、と親しい友人には喋っている。また、痩せた時の私を見た家族は(あまりの痩せ方に)ぎょっとした、と述懐。
【記憶障害】
就職前にお世話になり、それなりに縁のあった人の名前が思い出せない。顔ははっきりと思い浮かぶが、名前だけいくら頑張っても出てこない状態が続く。こういうのって、やばいんだろうな、という思いはぼんやりとあったが、危機感がまったく持てなかった。多分、理解できていなかった。
(2へつづく)