以前、このブログに登場した「山桜さん」は自身の経験をこう表現していた。



「自分の苦しい経験は、(たとえば)道を尋ねられ、親切に対応しようとして男性に近づき、拉致され、何人もの男性に強姦され、辱められ、あげくのはて暴力をうけ、心身に異常をきたし、障害が残ったと同様な状態です。

思い出すのも屈辱を感じ、なぜ、医師の言葉を真に受けたのか、危険だと感じながらなぜもっと調べなかったのか悔みます。そして、(レイプ被害と同様に)人に大きな声で被害を言えないもどかしさと悲しさがあります。」




 この向精神薬による薬害という被害は、泣き寝入りという結果になることが多い、という点でも、性暴力を受けた被害者の気持ちに重なる部分が多いと思う。

 その意味で、以下の記事は、私に強い印象を与えた。レイプ被害者自身による、告発である。『性犯罪被害にあうこと』


http://www.freeml.com/bl/6928447/9902/


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101031-OYT1T00318.htm



この被害者の女性のもとには、本を出版して以来、3000人近い被害者からの声が寄せられているという。

 誰かが声を挙げねば……それもまた、この薬害のケースにとても近いものを含んでいると思う。

たしかに、体験を告白するのは、多くのリスクを伴うこともある。それでも、当事者が声を挙げなければ、何も変わらないという現実……。

 この講演録を読んで、私は被害者の方からのメールを読んでいるときと同様の、何とも言えない怒りと悲しみを感じた。