躁、うつ、統合失調には副腎皮質から分泌される副腎ホルモンが関与
躁、うつ、統合失調には副腎皮質から分泌されるコルチゾールが関与している。だがそういった記事は少ない。
以下「ビタミン・ミネラルの使い方」福井透著 丸善株式会社より転載〔p76〕
ストレスのお話
私たちが元気いっぱいに活動するには、ある程度の刺激〔ストレス〕が必要である。反対にうちのめされるようなストレスは、緩和する対策が必要である。
脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモン〔ACTH〕の分泌を増加させる刺激をすべてストレスという、ストレス反応は、環境に適応するための必須の反応である。
しかし、ストレスが長く続くとホルモン過剰による悪い影響が現れてくる。ストレスで上昇するホルモンは、ACTH、GH、PRLなどの下垂体ホルモンとカテコールアミンおよび副腎ホルモンである。
〔副腎機能の低下〕
ストレスを受けると、副腎からの皮質ホルモン分泌が増加する、これは生命維持に不可欠で、副腎を摘出した犬がストレスを受けると、虚脱をおこして死んでしまう。モルモットを寒いところに放置すると弱って死ぬが、副腎皮質ホルモンを注射していると寒さに耐えて死なない。
軽い緊張でもストレスとして副腎は反応して分泌を高める。
〔副腎が過労〕
副腎は平常ではコルチゾールを25mgほど分泌しており、ストレスを受けると3倍に増えるという。ホルモンの分泌増加にともない副腎は肥大する。高分泌が続くとやがて機能は衰えて疲弊してしまう。
ストレスの影響で自律神経のバランスは崩れやすくいろいろな症状を現す。
・ひどい驚き・急な恐怖・激しい怒り
・不安が続く・緊張する・怒り・興奮
・平穏・安息・休息
・失望・ゆううつ・悲しみ・心配事
怒るとノルアドレナリンの分泌が高まり、心配するとアドレナリンが高まる、それぞれ違った影響を体に与える。
・・・・・・・・・
以上のような情報は精神医学からは情報発信が少ない。
セロトニン説ばかりでうつの症状を説明したがる。それはなぜかというと薬の販売と関係している。薬の作用が疾病と関与していないと薬の薬理効果および販売の理由につながらない。
もう少しストレスの働きを見ると、精神疾患の原因は明白になる。
ストレスの影響で、躁、うつ、統合失調はおきる
ストレスが働くと以下のように体は反応していく。( )はストレスが持続するとおきる。
ストレス
↓
大脳皮質
↓ \
交感神経緊張 ACTH分泌
↓ \
副腎髄質 副腎皮質
アドレナリン コルチゾール→(副腎疲弊・膵臓と甲状腺 ↓ ↓ の機能低下) 気管肺・呼吸増大 免疫抑制
↓ リンパ組織萎縮→(炎症・免疫抑制)
心臓・心拍質量増大 ↓ (易感染性増大・発ガン)
↓
血管・皮膚粘膜内臓収縮 肝臓→ (血糖上昇・糖尿病)
骨格筋拡張 グリコース放出
↓ 糖新生
胃腸・蠕動停止 ↓
括約筋緊張 胃腸→(胃潰瘍・便秘・下痢・消化不良)
↓ 胃酸分泌低下
脂肪・脂肪分解促進 ↓
↓ 骨格筋→(筋力低下・筋肉痛・筋消耗)
熱生産増大 蛋白喪失萎縮
インスリン減少 ↓
赤球凝固促進 結合組織→(骨粗鬆症・血管障害)
リンパ球、好酸球減少 消耗・再生抑制
NK細胞活性低下 ↓
脂肪分解促進
↓
水分貯留
ストレスが持続すると、不安・意欲の低下、うつ・緊張、不眠、イライラ、怒りがおきる。
アドレナリンが酸化するとアドレナクロムという幻覚物質ができる。統合失調はストレスと関係している。理由もなくおこるというが、私は理由はあると思う。
魚のハクレンは驚くと水面を跳ねる。躁の状態はストレス反応と私は考える。また、ストレスが続くと甲状腺や膵臓の働きも悪くなる。そのために疲労感を感じるのではないだろうか。
ストレスで食欲が落ち、やせる、不眠が起きるのはまさにこのストレスのメカニズムである。
セロトニンやドーパミンに固執する製薬会社や精神科医はストレスの働きを熟知していないのだろう。
躁・うつ・統合失調はストレスが原因で体内の反応で正確にはストレス反応となずけた方が正しい。
また、アドレナリン・コルチゾール・甲状腺ホルモンを測定して体がどういう状態になっているのかきちんと検査すべきであろう。
躁うつ病とは頑張りすぎて疲れて疲弊し、また頑張り疲弊するタイプの人であろう。精神疾患という色眼鏡で人を判断せず、体の状態をしっかり見てもらいたいものである。 (by山桜)