ちゃんと聞く、訊く、聴く | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 6月の診療について

◇土曜 医師1名診療日
●6/22(土)午前

手島院長1名での診療のため、混雑が予想されます。

◇院長休診、クリニック休診
6月中の休診予定はありません。

ご不便をおかけし大変申し訳ありませんが、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 

混雑具合によっては、ままならぬこともありますが


問診で細かく聞き取りたがって、患者さんを戸惑わせがちな院長は私です笑い泣き


例えば、5ヶ月前までニキビ治療で通院していた患者さんが、久々に受診され

再診用の問診票の


『かぶれ、にきび』


の項目に◯が付いていたとします。

で、私の「今日はどうされましたか?」の質問に対して患者さんが


「ニキビが治らなくて、薬を塗ったらかぶれました。」


と答えてくださったとします。シンプルなお返事ありがとうございます。


世の中の忙しい皮膚科の先生は、この短いコメントと、パパッとした視診触診で診断をつけて処方できるのでしょうか。


だったらスゲエな滝汗


と、非皮膚科専門医の私は思うわけです。

なので、ここから掘りまくります。


「5ヶ月前、最後に受診されたときのことから教えて欲しいのですが、あの時処方した〇〇と△△と××という塗り薬、使ってみてどうでしたか?」


「なるほど、××は塗ると赤くヒリヒリするから、〇〇と△△だけ使ったんですね。で、その薬はいつまで続けられました?」


「ああ、2ヶ月前に〇〇と△△は使い切った。その時ニキビは?…良くなっていたんですね。それはお薬の効果があったようですね!で、薬が無くなってから、どうなりました?」


「そうですか、しばらくニキビは落ち着いていたけれど、2週間前からまた少し増えてきたから、手元に残っていた××を少しだけ塗ってみた、と。そうしたら数日でかぶれたようになったんですね。

よくわかりました!ありがとうございます。」


(↑実際はもっとしつこい)


ここまで来てようやく

  • 5ヶ月前に処方した××という塗り薬は、この患者さんには刺激が強すぎたらしい
  • ◯◯と△△は刺激も少なく効果も感じられて、治療薬としてちょうど良かったらしい
  • しかし、◯◯と△△が無いと、ニキビの少ない状態をキープするのは難しいらしい
  • ××はごく少量でもかぶれ症状がかなり出ているから今後の処方は気をつけないといかん
ということがハッキリ見えてきました。

私もそうですが、医者って「治らない」という言葉に対して、脊髄反射で

たいへんたいへん!!ポーン
患者さんが『治らない』って言ってる!!!!ゲッソリ

と過敏に反応しがちです。

でも、まずは平常心でその『治らない』という言葉を聞いて

実際のところその『治らない』は
どんなふうに治らないのか
訊いて

『治らない』ことに対して
患者さん自身はどう感じているのか
聴いて

ようやく、その患者さんにとって良い按配の治療ができるのではないかと思ったりしている私です。

もちろん、いつも首尾よく聞けているわけではありませんが…アセアセ

患者さんも、話をしているうちに自然と

「そうか、そう言われてみるとあの薬は効いていたのかもな。」
「たしかに、最初の診察の時『薬は続ける必要がある』と言われたな。」

等々、振り返って合点してくれることも多々あります。

混雑極まってくるとこれがマジ困難ゲローなのですが、平日の当院、そこまでヤバい混みかたをすることは少ないので、これからも鋭意『しつこく聞く・訊く・聴く』院長として、頑張らせていただきたいと思っております真顔


日曜に行った松本市美術館のカラフルなわんちゃん。

これを見て「水ぼうそうみたい…」と思ってしまう自分がちょっと嫌泣き笑い