目立つシミほど取れづらい? | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪


こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ


これはもう、職業病みたいなものなのですが

ひとのお顔に、お化粧では隠しきれない

クッキリハッキリドドーン!!

なシミを見つけると


「ああレーザー当てたい……デレデレ


と狂おしい思いに襲われます。
変態です。
完全にお節介です。


私の友人知人の数名はその餌食になっており

チョイ強めに来院勧奨され

自費の美容相談をどすっぴんで受けさせられ

レーザー打たれています。

ちなみにお友達割引はありません(無情)。


それでも、このような経過で治療を受けたひとからは、ほぼ100%の確率で喜ばれております。




しばしばこんなコメントを貰います。



「あんなに目立つシミだから、きっと取れないと思って諦めてたのに」


そう!

この一言、私にスカウトされた友人知人だけではなく、患者さんからもよく聞かれるのですが



実は、治療する側からすると


うっすらチマチマしたシミよりも
ドカーン!と存在するシミのほうが

ずーっと治療しやすいのですよ。




てしまクリニックでシミ取りに使っているレーザーは

Qスイッチルビーレーザーです。

このレーザーは茶色い色素であるメラニンへの反応性が極めて高く

大変効率よくシミを取り去ってくれます。


しかしながら、照射したシミ周囲の皮膚にも炎症が波及するため

日本人のような黄色人種では、炎症に伴う色素沈着が、レーザー治療後高確率で生じます。

前記事参照



レーザー治療後の色素沈着は、出力が高いほど強く出る傾向があり、

治療する側は患者さんの肌を十分に観察して丁度良いと思われる出力を決め、照射しているのです。



さて、

色味が薄くサイズが小さいシミの場合


メラニン色素の量が少ないので、高出力で照射しないと反応しません。

すなわちレーザー後の色素沈着が、低出力の場合より強く出やすくなります。

また、ビームのサイズより小さいシミでは、シミより一回り広い範囲にレーザーが当たることになります。

すると、

それほど目立っていなかった元のシミより濃く、大きい色素沈着が生じる可能性があるのです。



レーザー後の色素沈着は、多くの場合時間の経過とともに消失してゆくものですが

代謝が著しく悪い方や、肝斑を併発している方だと、取れてくるのに半年〜年単位を要する場合もあり

その間のストレスはかなりのモノではないかと推察いたします。


一方、

濃くて大きなシミの場合


メラニン色素がたっぷり存在するため、レーザーへの反応が良く、そんなに強い出力で当てなくてもしっかり効果が出ます。

また、レーザービームは1発につき直径5ミリほどの範囲で照射され、大きいシミの場合には、それを埋めるように1発ずつ当てていくことになります。


濃くて大きなシミの場合、それほど高出力である必要はなく、かつ、レーザーが当たる範囲も元のシミとほぼ同じか少しはみ出す程度。

ゆえに、レーザー後に生じる色素沈着は多くの場合

最初のシミに比べたらだいぶマシ

と感じるレベルで収まります。


なので、患者さんも不安感少なくその後の経過を見守れます。



市販のシミ取りクリームは、皮膚のターンオーバーを促進したり、新たなメラニン色素の産生を抑えたりしてシミを薄くするので

メラニン色素の量が少ない、それほど目立たないシミのほうが、効果は実感しやすいはずです。


レーザー治療はそれと逆なのですね。


だから、


こんな濃いシミ、きっとどうにもならない…ショボーン

と思っている人にこそ

レーザー治療を受けていただきたいなあと思う次第。



諦めているそこのあなた。

レーザーできそうかどうか、きちんと診てくれるクリニックで、相談してみてはいかがでしょう?
(ちゃんと診断しないのはもちろん論外ね)。


効かないシミ取りクリームにお金を費やすよりは、よっぽどコスパ高いっすよウインク