こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
こんなこと書いたからか知らんが
このところやたらとおできやしこりの患者さんが多い当院。
毎日バッサバッサと切りまくっております。
そんな中
これって意外と知られていないよね
と思ったことがあり
記事にしたためようと思った次第。
皆様
おしりが腫れたこと、ありますか？
そんなこと聞かれて
はーーーーい！
と元気にお返事するいい大人がいるはずもなく
おそらく、皆様それぞれひそやかにお悩みになるのではと。
で、Googleのお世話になって
「おでき 東京」
などと検索してうちのような狭小クリニックへ藁にもすがる思いでヨロヨロと向かわれるのかと。
（おしりが究極に痛いと本当にヨロヨロです。歩くだけで痛いもの。）
最近は
「粉瘤（ふんりゅう）なんです。」
と、既に自己診断した状態で現れる患者さんも多く
ネットすげーなー(苦笑)
とか思っている私がいるのですが
そこはそれ、玉石混交な情報を素人（あえてこう呼ぶ）が発掘してくるので
当たっていることもあれば
違っていることもあるわけです。
そして、おしりが腫れて受診した患者さんの
何十人かにひとりの割合で
肛門周囲膿瘍
という病気の場合があります。
肛門周囲膿瘍の原因は『痔』
ぢ、です。
痔の炎症が、肛門にとどまらずに伸びて伸びて
とうとう皮膚のほうにプックリと姿を現したのが
肛門周囲膿瘍。
ちなみに、私のブログでおなじみの粉瘤は、皮膚由来のものです。
拙い絵で図解するならば
化膿した粉瘤
肛門周囲膿瘍
お尻がぷっくらと赤く腫れてて痛い
という点で大差無いのでなかなか見分けは付きません。
ただ、実際に切開してみると
化膿した粉瘤では、膿と共に特徴的な悪臭のある内容物がもりもりもりと出てくるのに対して
肛門周囲膿瘍では血の混じった膿がでろでろでろとながれるのみ。
さらに、前者では皮下に出来たポケットの底がすぐにピンセットで確認できるのに対し
後者ではピンセットが肛門方向にズブズブと抵抗なく進んで行く
という違いがあります。
当院でお尻の腫れを切開したけれど、これは……
という場合には、病状を説明して
大腸肛門科
の受診をオススメしています。
やっぱり
餅は餅屋
ですからね。
ちなみに、ちょいと検索してみたら、大腸肛門科の女医さんのこんなアメブロありましたー
ちょうど、私と逆方向から見た記事ですね～。
やっぱり同じようなこと経験して、同じようなことを考えるんだなあと。
患者さんにしてみると
じゃあどっちを受診したら良いの！？
と迷ってしまうかもしれませんが
とりあえず受診しやすい方を受診して
診断つけてもらうのがいいと思いますよー。