安定しないピアス穴 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

ファーストピアスで穴を開け、一応の目安とされる1~2ヶ月を過ぎたらセカンドピアスに入れ替えます。

出来たてホヤホヤのピアス穴が不安定なのはこちらの記事でも書いた通りですが、
開けてしばらく何の問題もなく使えていた穴が、急に不調に陥ることもありますガーン

金属アレルギーが原因の可能性ももちろんありますが、意外に多いのが、ピアスの抜き差しで穴に傷を付けてしまった、というケース。
これ、むしろピアスの扱いに慣れてきたときにありがちなパターンなのですあせる

ちょっと急いでいる時、慌ててピアスを入れようとして“チクッ”  「痛ッショック!

拙い絵で図解するとこんな感じ。
耳たぶの断面図だと思ってください。
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こんな具合に、ピアスの通り道に傷が付くと、やはりちょっと腫れます。
通路は当然、狭くなります。
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ここに、ピアスの軸を抜き差しすると、どうなるか。
狭いところに当たって、また傷がつきます。
するとさらに腫れて、通路はもっと狭くなり…嗚呼、負のスパイラルに突入叫び

ピアス穴は常にジクジクとして、溜まった浸出液に細菌感染を伴うことも珍しくありませんドクロ
また、穴がジクジクしていると、ピアスの金属も溶け出し易く、金属アレルギー成立のリスクも増しますガーン

このような悲しい状態から解放されたい時、一番手っ取り早いのは

このピアス穴を諦めることダウン

ピアスを出し入れするのをやめると、たいていの炎症はおさまります。

でも…せっかく開けたんだもの。諦めたくないじゃない。
そう思う気持ち、良く分かります。

ジクジク穴に困ってクリニックを訪れた患者さんにお勧めするのが、ピアスの入れ方におけるひと工夫ひらめき電球

まず、穴の入り口に、抗生剤入りの軟膏をチョンと乗せます。
そしておもむろにピアスを入れ始めるのですが、この時必ず鏡を見ること。
軸は真っ直ぐ耳たぶに向かっていますか?
方向がOKなのを確認したら、ゆっくり、回すようにピアスを入れて行きます。
入り口に乗せた軟膏がグリースになり、滑りも良いはず。
耳たぶ裏の出口から軸の先が出て来たら、キャッチをはめます。
この時、必ず耳たぶとの間に、多少の余裕を持たせること。
ギュッと耳たぶを挟みつけるのは厳禁ですパー禁止

受診した患者さんには、抗生剤の飲み薬も処方して、様子を見ます。
炎症を起こして間も無い場合は、これでアッサリ治ってしまうことがほとんどです。

そして大切なのは、炎症を繰り返さないこと。
そのためには、いったん初心に返り、鏡を見て、ピアスを慎重に入れましょうねとアドバイス。
軟膏グリースの継続もオススメです。

ただし、炎症が長引いている時や、短期間に繰り返す時は、残念ながらこれだけでどうにもならないことも汗
そんな時、クリニックでどう対応するかについては、次回に続く~音譜べーっだ!