明け方のシンとした空気の中
見上げる東京タワーには2011の文字
この街で働いて数年
日本の中の異国、六本木
多国籍な街ゆく人は本当に面白い
騒音や排気ガスが気にならないわけじゃないけど
この街がすきなのは、この店があるからだ
いつか六本木を離れたとき
懐かしく思い出すのはなんだろうか
私はきっと
この朝の風景の中のタワーを忘れることはできない
心の底から洗われるような、澄んだ清んだ空気
1日どんなに辛いことや泣きたくなるようなことがあっても
朝は変わらず訪れる
世界の全てを洗い流す
喜びも悲しみも怒りも切なさも、六本木の喧騒さえも
果てしない果てしない自然の力
飛川俊太郎