夫がリモートになってから
ずいぶんたちました。

私は医療機関に勤めているので
GWも半分くらいは勤務で

日々、夫は私の送迎をし、

家周りの雑草を抜き、

家中の網戸を張り替えてみたり。

なんでしょう。

なんだか充実している様子。

夫の会社は情勢がこのままだとしても
とりあえず年内は大丈夫らしい。

犬は夫のいる毎日に大満足で
にっこり。
ゆるゆる。

最前線とは程遠く恐れ多いけど、
医療従事者の末端である私は

平日は仕事、
休日もだいたい家で過ごして

かばんには
小瓶に入れたエタノールと
アルコールジェルを忍ばせ、

マスクには
消毒効果のあるアロマスプレーを振り

1日2回の検温は欠かしません。

せっかく在宅の夫と
私の生活はずいぶんとちぐはぐで

色々なことが
意味があるような無いような

考えても仕方ないので
日々粛々と暮らしています。

駅ビルも商業施設もやっていない。

衝動的にZARAのオンラインで
2万円くらい買い物をして

届いたブツを見ながら

途方にくれる。

毎日、医療用スクラブを着るか、

休日はゆるい部屋着で過ごすのに
こんなオシャレなのいつ着るんだろう。

隣県の母から電話。

東北地方に住む90代の父方の祖母が
いよいよもう、ここ数日だろうと。

あちらからは
葬儀には来ないでくれとのこと。

今は関東圏からの客は
例え身内であろうが
招かれざることは重々承知。

賢明だし、ありがたいと思いました。

こちらからは行きたいとも
行かないとも言いづらい。

父もゆっくりと覚悟をしていたはずです。

どちらかの誰がそれを言うか、
引き受けてくれたあちらには
感謝しかありません。

それでもそうやって日々、

ありがたいことを
ありがたいと思うほど

言い得ぬものが胸に
蓄積していくのを感じていました。

細かな塵が少しずつ、積もる。

そんな夜に

ちょっとしたラインのやりとりから

友人3人と噂のweb呑みを
することになりました。

スタートの時間を決めたら
久しぶりに心が弾んで

皿にザーサイを盛って

チーズを削りました。

小皿ふたつとチューハイ。

何を話す訳でもない、
ずっと同じテンション。

15歳の時から
ずっとここだけ変わらない。

時間を忘れるのもいつものこと。

これならいいね。
子供がいても
仕事で疲れて帰っても
閉店もないし、

でも無限も困るね。

今度会えるのはいつだろうか。

まだまだ先が見えず、

ともすれば悪くて暗い思考に
全てをのまれそうになるけど、

大切なものはいくつも
ずっと変わらずここにあって

とにかくそれで私は生きて行こう。