外がとっても寒くて

家の中が暖かいと

温度差で
木造の家のどこかだか何かだかが

「カターン」とか「パキッ」とか

鳴ることがあります。

以前、点検の時に
この家を建てたこだわり派で有名な
工務店の人が目を輝かせて

『 木は、生きています。』と、

陶酔顔でつぶやいたのを思い出しますが、

まぁ、木が生きてても死んでても
どっちでもいいです。

問題なのはうちのチワワが

その音に敏感に反応して
騒ぎだすことがある、ということです。

円形のグラフでいうと

teteの成分は8~9割ほどが
惰眠欲と夫への愛で埋まっており、

残りが
飯 (私への愛)、散歩 (私への愛)です。

相変わらず出張で不在の夫への思いが
常に溢れかけているteteには

1階の玄関付近から聞こえる物音全てが

熱望する夫の帰宅に直結してしまい、

激しく鼻を鳴らして
私に1階に連れていくように要求します。

いないよ、寒くて暗いよ。

私が何度も言ったところで

自分の目で確かめさせるしかありません。

そして1階中を疾走ぎみに隈無く調べて
夫の不在を確認すると

あからさまにため息 (鼻息)をついて

私にそっと近づいて来て
後ろ足で4発くらいリズミカルに蹴ってくる。
 
八つ当たり……


(……はっ!今、鳴ったね……!!)
今日もソファの下で謎の確信をするtete。

なんだよ、その耳。

良いんだか悪いんだか分からない耳。