誰かが思い描いた

貧相な理想像とやらに

服従する意志はない!!

 

彼が小部屋で

反抗声明文を書き殴る

 

(働かない自由)という名の

犯罪を犯す為に...

 

その軽率で稚拙な反抗声明文を

当時の

首相官邸に宛てて送りつけるも

目を通した者は居ない

 

しかし

彼を取り締まる事もまた不可能

 

非常に裕福な家に育った彼は

一歩も自室から出ることなく

親が遺した財産を

齧りながら生きながらへ

八十歳の壁さえ難なく乗り越え...

 

その八十歳の誕生日にポツリと呟く

 

俺は(働かない自由)即ち

(生産しない自由)という名の

限りなく純白なる犯罪を完遂したのだ!!

 

これは

 

(サイレントマジョリティー)

静かなる大衆の中の一人が引き起こした

ささやかな暴動だったのか??

 

マジョリティー側が陥りやすい

多様性の罠なのか??

 

それとも

ものぐさな彼による

滑稽な芝居だったのか??

 

きっと

約八十年間...毎日欠かさず

小百合さんとのエトセトラなる

妄想を描き続け

俺は幸せだったと言い放って

八十五歳で逝った

彼による

ささやかな暴動だったのだろう・・・

 

永遠の堕落を欲する権力は

まろやかに矯飾し

大衆を欺き続ける

例えば

爽やかさが堪らなくイケてる

素敵ボーイの

神輿を担ぐとか

 

その彼が

甘い言葉を囁いたなら

いとも簡単に

恍惚とした表情を

浮かべてしまうであろう

惰弱なる大衆は...

 

人は弱い 人は忘れてしまう 

 

だからこそ

我々 

大衆の方が堕落しなくてどうする

 

(引き籠り)全国に約二百万人

君達のその媚びない精神を讃えよう

よく頑張っていると・・・

 

一人二人と堕落し

遂には

取り返しのつかないくらいの

人手不足と成った時

その素敵ボーイは

自分達が犯してきた過ちを

振り返るだろうか??

 

再び大きな台風がやって来る

 

野性の鳥達は

鮮やかに躱すだろう

野性の猫達は

したたかにその身隠すだろう

魚達は

水面深く潜り耐え忍ぶだろう

 

甘やかされた

私達人間

風に斬り込まれ

雨に狙撃され

一人二人と

消されてゆくのだろうか??

 

今日の最後に言う

 

使い潰される前にサボれ

捨てるべき神もあれば

拾うべき神もあるのだから・・・・・・・・