酷暑

空からの襲撃

人間

弱々しく倒れ込んで

 

庭の赤い花

厳然として在る

 

酷暑

時代を吹く風が

エアコンをつけるなと脅す

物価高のことか??

エネルギー高騰??

それとも...

いつの間にやら刷り込まれて

 

意識に刻み付けられた

タトゥーを剥がせば

冷たい風が心地いい

 

速いスピードで

駆け抜けてゆく燕

鍛え抜かれたその肉体は

やはり

凛々しい

 

酷暑

それがどうした

死ぬまで働け

民衆よ宿命を受け入れよ

資本家の激励無き叱咤と

煙るワインレッド

 

働かない自由という名の

黒旗を掲げ

そいつのみぞおちにぶち込む

理由ありき反抗

 

晴れ渡った空から

パラリパラリ雫

生暖かい

 

彼は仇の弱音を

聞き取る能力が優れている

だから

人の弱音を逐一詮索し

高みから裁くだけ

そこに倫理観など無い

 

聞き上手はモテる 

いみじくも言ったものだが...

 

そんな事に

徹しているだけで

香ばしさもなければ

教え上手なタンゴでもない

しかも

至高の理論さえもなければ

いうまでもなく

煮え湯を飲まされる

 

せめて

(働かない自由)くらいは

掲げて欲しかった

 

さあ 

風向きが変わった

 

気温は50℃に上昇

吹き荒れる熱波

例え

そうなったとしても

不急不要なんて言葉はない

火急.緊急.至急・・・

 

追い風に吹かれながら

 

喉元過ぎれば熱さを忘れる

喉元過ぎれば・・・

彼が唱える

 

七夕の深夜

何時に無く

ニヒルな笑み??

それとも

意味深な笑み??

 

心配するな

優しく忘れてあげるのが

この国の民衆の流儀

 

既に

オウンゴールは一発決まった

 

饒舌なる彼

スーツは紺より

チャコールグレーがいい...と

 

自衛隊の志願者が激減とある

強風を味方につけて

必ずや

彼は

鉞を振り上げてくるであろう

 

若人よ

数学はいい 歴史もいい 国語もいい

一刻も早く外国語を身に付け

大切な人を連れて

アトランティックシティーを目指せ

それとも

花の都パリか...

 

強烈なる

30年にも亘る不況を余所に

優遇され続けて来た

上級国民に

上納する物など何も無い!!

 

オウンゴールに対して

オウンゴールで

応えればいいだけさ・・・・・・・・・・・・・・・・・