無理に主役ぶらなくていい

自然体で分かち合える人間たれ

誰かの為に...は

巡り巡って

自分の...己の...為に

なのだから

 

謙虚であることの意味を知れば

痛いほど分かる

 

粉飾された虚構を

どれだけ捲っても

安物のお道化た一人芝居だと

見抜けるようになり

聡明なる者が色を挿すことさえ拒み

孤独に満たない孤独を弄っても

虚しいと知り

四月に花開かなかった菜の花が

六月に紫陽花として咲き誇るなど

有り得ないように

大人が醸し出す

しっとりとした余裕さえ窺えず

では...と

俯く

 

果たすべきを果たせず

廉価な舞台上で

下手な芝居などして

悪足掻くこと

惨め乍ら

開き直って

これはこれで楽しいと

書き勤しむ

 

多分 夢.金.名誉.名声等...

絡んでいないからなのだろうが

あくまでも目立たぬようにと...

自らを諭す

 

繁栄の後

散見する景色の欠片

ここに

 

この街を微塵にも愛せないが

故郷も無い

父.母.兄弟.からすれば

行方知れずなのは

俺の方であって

しかし

あの世で会うつもりもない

 

果たすべきを果たせなかったからこそ

チープな素材を

手描き京友禅だと強く思い込み

牡丹や唐花...を装い

他人様に衒う者の

未練の後の態(なり)・・・

 

見苦しい

けれど

そうしないと

生きてゆけないであろうこと

察すれば察するほどに

愛おしい

 

その必死さも

繁栄の後

散見する景色の欠片

 

ただ

俺は必死でありたくない

必死であることを見せたくない

 

例年通り

渡って来た燕が巣を作り

例年通り

紫陽花が咲き誇るのを待ちながら

しかし

例年通り

豪雨災害等が起こらないことを願い

時折ここに来て語ればいいと

書く

 

誰かが何かを発すれば

それを嫌う者

それに励まされる者

居るならば

励まされる者の為に・・・

 

柔らかな陽を浴びて

緩やかな坂道を下りるかの如く

生きてゆけるようになれば

 

人間を信頼出来ぬ

者達が放つ轟音さえも

ショパンの調べの様

 

憐れみの念を籠めて

 

皆さん

こんな時代だからこそ

心穏やかにサボりましょう

その事が

必ずや

愚か者への

子守唄となりますよう・・・・・・・・・・・