果てしなく未熟なる者

 

壮絶なる葛藤の末

静寂の欠片を手にした

先を行く人の

足跡を追う

 

赦し

受け入れ

手を差し伸べ

寄り添い

温め

何の見返りも求めず

誰をも笑顔で見送ってきた人物の

物腰柔らかな

その背中

見える日まで・・・

 

(あけましておめでとうございます)は

今回も

差し控えさせて頂きます

 

生かされていることに感謝しつつ

 

しかし

 

元日から

いきなりの震災

 

年を跨げず

まだ有る命

捨てざるを得なかった人々

 

様々な不幸の渦中に在る人々

 

彼等の無念を想い・・・

 

そして

とても(おめでとう)等と

言えそうにない人へ

言いたく無けりゃ言わなくていい

 

俺達は悠久からの

お友達ごっこの成れの果てじゃねー

 

さて

あれだけ軽やかに

駆け回っていた近所の犬の(翔)が

最近は

しゃがみ込んだまま

動こうとしない

その形姿

宛らロダンの考える人といったところか

 

(翔)は言う

時間を殺害しながら

しかし

その罪 

如何にして

免罪に持ち込むかを

緻密に計算して

過ごし

恣意的に時計の針を

先へと進め

悦に浸る

 

空を

悠長に流れる白い雲を

眺めていると

その

余りの暢気さに

時間が

膨張していっているかのようで

苛立つからと

 

ああ

俺は所詮たかが犬さ

一生かかっても狼には成れない

一匹狼って奴に乾き切って

果ててゆくのが生業

 

鎖に繋がれ

飼い馴らされ

出された餌に喰らい付き

身構えることなく

誰一人にも嚙み付かず

幼気なフリをしていれば

日が暮れる

 

ぶりっ子するのに

飽きてきた頃

終末を示唆する

鐘が鳴る

 

俺は

泣きながら果ててゆく

(翔)を

ただ見つめている

 

そして

仰々しく弔事など執り行わず

(翔)の望み通り

川に投げ捨てた

 

ありもしない

地獄の沙汰とやらに

嚙み付くことを望まず

輪廻転生をも望まず

潔く土に還れと

 

色とりどりの

軽薄な花火が彷徨う空

その雑音に混じって

批判精神が炸裂

 

冒頭にも書いた

全てを

赦し

受け入れ

とことんまで優しい笑顔で

いられる人の

美しさを尊びつつ

からがらの時代を斬るべく

批判精神無くして

何も生まれないと

心中に去来する想いに

動揺しながら・・・

 

心荒んだ者が吐く

戯言など

正月とてこんなものだと俯き

 

もっと言えば

正月からファ〇クを叫ぶ者

同志よ

 

全てを

赦し

受け入れ

永遠の笑顔を手に入れる

その日まで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・