こんにちは
仕事キツい〜
新しい仕事を教えてもらってできなかった事ができるようになるのは嬉しいけど、まだまだ“できる”段階じゃないし、できるようになれるかもちょっと自信なかったり
日々筋肉痛と戦ってます
さて、この空〜23話です。
未だ花絵の恋心は生まれてないけど、今回少し動きがあるかな?
では行ってみよう
部活が終わって帰ろうとすると、部室の外にはいつものように悠真がいた。
「はなちゃ〜ん、お疲れ〜♪一緒に帰ろう?」
「ハイハイお疲れ〜 帰ろっか」
悠真と並んで歩き出そうとした時、ナナ先輩が声をかけてきた。
「花絵お疲れ。今日も彼のお迎え?
アツいね〜ヒューヒュー♪」
「うわっ、ナナせんぱい…
ヒューヒューって今ドキ言わなくない?
しかも悠真は彼じゃないし。
ナナ先輩こそ陸先輩が待っててくれてるじゃないですか〜
アチぃぜ、ヒューヒュー♪」
「うわ、バレてたか。
そそ、陸が待っててくれてさ〜
今日はこれから放課後デートなんだ。
ってか、あのいつも一緒にいる子、彼じゃないんだ。
部内ではあのイケメン誰⁈って騒がれてるよ?」
「そうなんだ。
イケメン…⁈悠真がイケメン?
それこそ謎なんだけど。
悠真は家が近所のただの幼馴染みだって。
ね〜、悠真。」
そう言って悠真の腕を自分に引き寄せると、悠真はめちゃくちゃ慌てたように離れた。
「いや…俺ははなちゃんの彼氏候補だと思ってるからっ…
いつも雑に扱われてるけどさぁ」
「へ〜ぇ。
いいじゃん、花絵ファーストって感じ。
悠真くん、頑張ってね。
花絵またね〜」
そう言って、ナナ先輩は陸先輩と帰って行った。
「は〜い。
ナナ先輩、お疲れ様でした〜」
そうして、私と悠真は歩き出した。
それにしてもさぁ…
悠真が彼って。
イケメンとか周りに思われてるって…
なんか変なの。
私たちは昔と全然変わんないのに、周りの見る目だけが変わってってる気がする。
一緒にいる🟰付き合ってるっていう世間の偏った見方に納得がいかない。
なんで?
「へへ…
花絵ファーストって言われちゃった。
オレの全部ははなちゃんで出来てるからね、嬉しいなぁ」
私が黙って歩いてたから変に思ったのか、悠真がヘラヘラと話してきた。
そんな態度にイライラした。
「そんなんでいいの?
私ばっか優先して、悠真自身の幸せとか、楽しみとか…
そういうの、全部捨ててる気がしてヤだよ。
もう待っててくれなくていいよ。」
私がそう言うと、悠真は私の手を握って叫んだ。
「ナニ言ってんの⁈
オレが花絵の側にいたいの。
幸せや楽しみも花絵が一緒じゃなきゃイミないから。
オレはオレの為に花絵の側にいる。
これはオレのわがままなの‼︎
だからこれからもはなちゃんの1番近くにいるからね。
わかった⁈」
私の手を握る力が強くなる。
は、恥ずかしいって‼︎
「もっ…もういいって。は、離して?」
「あっ…
ごめん、つい握ってた。ごめんね?」
そう言って悠真は慌てて手を離した。
そんなに謝られたらこれ以上責められないよ…
「もういいよ。
悠真がさ、幸せだって言うんなら今のままでいい。
だけどさぁ…
ウチらが一緒にいると付き合ってるのかって言われるのもなんか癪だよねぇ。
昔と変わんないっつ〜の‼︎」
私は暗くなった空に向かって叫んだ。
「いやぁ、オレは昔とは違う気持ちでいるけど…」
「あぁぁぁぁ、もう、ムカつく‼︎
悠真、駅まで走るよ。ヨーイドン‼︎」
「ああ、また〜
はなちゃん、待ってよぉぉぉぉ〜っ」
家に着いて、寝る前のストレッチをしながら思い返す。
さっき悠真に手を握られた時、ちょっとドキドキしたなぁ…
昔はヘーキで手を繋いで歩いてたのに。
それって、私の中でも悠真との関係性が変わってきてるってこと⁈
え〜?
ちょっとそれはヤだな。
私と悠真は幼馴染み。
それ以上の関係になるのはちょっと…考えらんない。
「そうだよ、深く考えない‼︎
ウチらの関係は何も変わんないから‼︎」
誰に言う訳でもなく叫びながら、私は布団に潜り込んだ。
次の日の部活も出た私は、悠真を驚かそうとして早めに身支度をして部室を出た。
予想通り悠真はまだいなくて、陸先輩がいた。
「あ、陸先輩。
ナナ先輩待ちですか〜?
もう少ししたらナナ先輩も来るんで、待っててください」
「あ…うん。
ね、花絵ちゃん…
いつもいるヤツ彼じゃないってのはホント?
だったらさぁ…
ナナに内緒でさ、俺と付き合わない?」
「は⁈
何言ってんるんですか?
陸先輩はナナ先輩の彼でしょ⁈
ムリで、す…」
ここまで言うと、いきなり陸先輩に抱きしめられた。
「やっ…
やだっ、やめてくださいっ…
はなしてっ… 」
「花絵ちゃん…っ
前から可愛いって思ってたんだ…頼むよ…」
熱い息が頬にかかる。
ヤダヤダヤダヤダ、気持ちわるい…
「やぁっ…」
思わず目を瞑った、その瞬間。
陸先輩は地面に倒れていた。
⁈
なに…が起きたの⁈
目をパチパチと瞬かせたその先に、悠真がいた。
「テメェ…
花絵に触ってんじゃねえよ…‼︎
これ以上オレを怒らせるな、2度と花絵に近づくんじゃねえ…‼︎
わかったか‼︎」
「え…」
こんなにキレた悠真、初めて見た。
怒りすぎて周りが見えてないみたいになって、普段のおちゃらけた姿とは別人みたいに見える。
その勢いに圧された陸先輩は、逃げるように去っていった。
私はと言えば、怖かったのと安心したのとでその場に座り込んだ。
「花絵っ… だいじょぶ⁈
怖い思いさせて、ごめんね…」
さっきまで怖くて、気持ち悪くて、誰か助けてって思ってて…
今、目の前に悠真がいて…
「っ…うっ… ゆうまぁ…
こっ、怖かったぁ…
うぇ〜っ…
こわかったよぉぉぉ〜」
気がつくと、私は悠真にしがみついて泣いていた。
「ごめ…ごめんね…
もっと早くはなちゃんの所に来てたら守ってやれたのに…
ごめん…」
私につられて泣き出した悠真の顔も初めて見る顔で、それを見た私はまた涙が溢れた。
私の肩に回された悠真の腕は、さっき陸先輩にされたのと違って、全然怖くなくて、むしろあったかくて安心した。
ふたりの涙が落ち着くまでそのままでいたけど、落ち着いてみるとものすごく恥ずかしくなってきた。
ナニナニ?
これってどういう状況⁈
私ってば悠真にドキドキしてない?
この場から逃げ出したい気持ちを我慢して、勢いよく離れた。
「あり、がと… もう大丈夫。
さ、帰ろ〜?」
「ちょっと…落ち着いた?
オレじゃあ役不足かもだけど、花絵姫をこれからお城まで送り届けますので、お手をどうぞ。」
そう言って差し出された手をいつもなら振り解くけど、今日は大人しく繋いであげよう。
…まだちょっと怖いし。
「しょっ、しょうがないな、今日だけだよ〜」
繋いだ手は安心する暖かさでなんかくすぐったかった。
以上です
悠真のギャップがちょっと垣間見えた回でしたね〜
私的に悠真は大好物なキャラであります。
花絵には危ない思いをさせてしまいましたが、この事件からふたりの距離が縮まるかなと思います。
陸先輩はクズでしたね
これからナナ先輩と花絵の関係はどうなるのか⁈
まだまとまっていませんが、花絵編はあと2話です。
最後まで読んで下さった方ありがとうございました