こんにちはウインク


やっとお休み〜えーん

仕事キッツいあせる

少しだけ新しい仕事を教えてもらって嬉しさもあるけど、その分責任やら体力消耗で疲労感がエグい…ダウン

だけど、新入社員の子も入ったし、私もいつまでも新人ではいられないからね…頑張るしかねえ〜DASH!



さてさて、この空〜20話ですね。

凛と咲ちゃんのどっちを選ぶのか…まあまあ、幸太編を読んでくれた方はわかりますね。

そこまでのストーリーが大事(だと思う)ので、良かったら読んでみてくださいウインク






これから何が起こるか知る由もない幸太が、呑気にカフェに入ってきた。


そして、私と咲ちゃんが一緒にいるのを見て驚く。


「う、ぇ⁈  サキちゃん⁈

ナンでふたりでいるの?


ふたりは友達だったの…?

なんで、なんでなんで…」



「はいは〜い‼︎ストーップ‼︎」


パニクった幸太のなんで攻撃を遮った私は、まだ「なんで」って言いそうだったから説明した。


「私と咲ちゃんが一緒にいて驚くのはわかった。


咲ちゃんとはさっき話して仲良くなったんだよ。

すっごくいい子だってわかったよ。

あんたが好きになるのもすごくよくわかる。


だけどねえ…

咲ちゃんが好きならちゃんと咲ちゃんを見ててくんないとダメじゃん。

会話のネタに私を使わないでくれない⁈

彼女は私とあんたの関係を心配して、告白されたけど断ったんだよ⁈


こんな可愛い子を不安にさせんな‼︎バカ‼︎」


さっきまで咲ちゃんと幸太の文句で盛り上がってた勢いのまま思いを幸太にぶつけると、流石に状況を理解したのか考えこんだ表情になった。


そうだよ、こういう真剣な顔が見たかった。

たとえ、自分がフラれたとしても…



おとなしくなった幸太を見て、咲ちゃんが苦しそうに呟いた。


「私だってっ…

ホントはコータくんのこと、好きだったよ。

だけど、コータくんの口からはいつも凛ちゃんの事ばっかりで…


ぜったい、凛ちゃんが好きじゃんって思ってっ…


彼がいるって、嘘ついたんだ…」


今にも泣き出しそうな咲ちゃんが、真剣なその姿勢が、私には眩しく見える。


いいな…素直な気持ちを伝えるって、素敵だな…


幸太は、咲ちゃんの言葉を黙って聞いていた。


あ、コレは…

私がオジャマ虫なやつだ。


私は苦しい気持ちを抑えながら席を立つ。


「じゃあ私はこれで帰るね。

幸太、悪いけどこのパフェのお金出しておいてね。


咲ちゃんとイイ感じになれたんだから安いモンでしょ✨


咲ちゃん、またね。LINEするね〜」



「え⁈  りんっ…」


幸太が何か言おうと席を立とうとしたけど、これ以上ここに居たら幸太に泣き顔を見られる事になる。

そうしたらいつも通りの友達ではいられないかも知れない…


勢いよくカフェを出て、私は歩き出す。


さっきまで大丈夫だと思っていたのに、いざ目の前で幸太が咲ちゃんの告白を受け入れることを想像しただけで涙が溢れてきた。


「っ、なんっ…なのぉ…っ


くやしっ…  もぉ…っ」



足早に歩きながら、私は家に向かっていた。


早くウチに帰ってお風呂に入ろう。

部屋で泣ける漫画いっぱい読もう。

この涙は、絶対幸太のせいじゃないって、言い聞かせながら…





家に着いてお風呂で充分温まって、ご飯もたくさん食べた。


うん、元気満タン。


部屋で漫画読んで泣こうと思ったけど、そんな気分になれずに窓を開けて空を見上げる。


数日前まで薄い三日月だったものが、少しずつ太っていき、今夜は綺麗な三日月となっていた。


「綺麗…

周りの星が霞んじゃうな…」


こんな綺麗な月を見ていると、また涙が滲んできた。


今頃、幸太は咲ちゃんと一緒にいるのかな…


考えても仕方ないって思っても考えてしまう。


せめて私の気持ちだけでも伝えた方がよかったのかな…


いや、ダメだって‼︎


今までずっと黙ってたからこそ、幸太の近くに居られたんだから。

バカやって笑い飛ばせる私だから…


だけど、この気持ちはどうやったら消せるの?

もう好きでいる事もできなくなる…

明日からどんな顔で会ったらいいんだろう…



「…っ  う〜…っ…」


油断するとすぐ涙が流れてくる。

あったかい涙が、どんどん溢れてきて…



「お〜い、凛‼︎」


不意に名前を呼ばれて声のした方を見ると、幸太が家の前にいた。


「んなっ…幸太⁈

な…っ なんでここにいるの?」


驚きで涙も引っ込んだ。

なんで?

咲ちゃんと想いが通じ合ったなら、こんな所に来てちゃダメじゃん…


混乱する私をよそに、幸太が告げる。


「急に悪りぃ。美緒に家教えてもらった。


あの さ。下に降りてこれねえ?

話があるんだけど…」


話⁈

私に何の話があるんだろう…

咲ちゃんとの縁結びのお礼?


今はメンタルがヤバすぎて、話できる状態じゃないんだけどなぁ…

だけど、ここまで来てくれたのに話せないなんて言ってらんないよね。


っし、あとひと踏ん張りするか‼︎


「オッケ。今いく。

近くに公園があるからそこで聞くよ」


そう言うと慌てて階段を駆け降りる。

さっきまで泣いてたなんて思わせないように、涙も拭いた。


「お待たせ、その角を曲がったら小さい公園があるからベンチに掛けよう」


「お、おう…」


私の後をついてくる幸太は、暗がりでもわかるくらい緊張していた。


緊張⁈するような話なんてあるのかな。

よくわかんないけど、暗い話だったら笑い飛ばしてやろう。


公園に着いてベンチに座っても、幸太は黙ったまま。


流石に痺れを切らした私は話を切り出した。


「幸太⁈ 話って何?

咲ちゃんとうまくいったんじゃないの?」


そう聞くと、幸太は慌てはじめた。


「や、あのっ…

サキちゃんは、その…違くて…


確かにサキちゃんに告白したのはホントだけど、フラれてよかったなって…  」


「ハァ⁈

何言ってんのあんた。

フラれてよかったってどういう意味?


ちゃんと咲ちゃんの話聞いてた⁈

咲ちゃんはホントは幸太のこと好きだけど、不安だったから断ったって言ってたじゃん‼︎」


咲ちゃんの気持ちを思うと居ても立ってもいられなくなってまくし立てた。


すると、幸太は言葉を続けた。


「イヤっ、だから…


サキちゃんのこといいなって思ったのはホントだけど、それって恋じゃなかったんだって…


後で気づいて…


それから美緒や直哉の事があってから、


凛のこと…

好きだったんだって、わかって…」



「え…」


流石にツッコミを入れることはできなかった。


好き⁈幸太が私を?


いつ⁈どのタイミングでそれに気づいたの⁈

それってほんとの「好き」なの?


聞きたい事が多すぎてパンクしそうだけど、私がツッコんでたら会話にならないし、もし本当に私が好きだって言うのなら…


ちゃんと気持ちを聞きたい。



「だから…っ


サキちゃんの気持ちには応えられないって、伝えた。


凛には…

誤解されないようにちゃんと伝えたかった…


凛が、好きだ。

この気持ちはちゃんと「恋」だって言い切れる。


色々あったけど、これが俺のホントの気持ち…


付き合ってほしいとは言えねえけど、凛のいちばん側にいたいって思ってる…」


「っ…」


そこまで聞いた私は、幸太の手を握った。


「わぁ、っ…  凛⁈


な、泣いてる…のか?」



言われて気づいた。

幸太の言葉が嬉しくて…

私の瞳からは涙が溢れていた。


「だって…っ  だって、幸太がっ…


好きなんて言うからっ…  



あたしもっ、幸太が好きっ…

前からずっとっ、すきだった…」


涙が止まらない。


幸太が私を⁈

嬉しいけど、信じられない…


まだ幸太の言葉を信じきれていない私を、幸太が引き寄せて抱きしめた。


「⁈やっ…幸太⁈どうしたの?」


反射的に体を引いたけど、幸太の胸の温かさと強い力に驚いて、そのまま受け入れた。


「凛…  嬉しい…

俺のこと前から好きだったなんて、マジで⁈

信じらんねえ…


嬉しすぎるぅぅぅ〜」


抱きしめられた背中越しに、幸太に尻尾が見えた気がした。


めっっっっちゃ尻尾振ってる…

ホントに嬉しいんだ。

私と両想いってわかったから?


可愛い…


胸がぎゅううっと苦しくなって、そのあと、体中ジーンと甘く痺れたようになった。


これが幸せってやつなのかな…


両想いってこんな気持ちになるの?


さっきまで自分の恋は終わったって、諦めなきゃって考えてたのに、諦めなくていいんだ、幸太を好きなままでいいんだって思ったら、また涙が溢れてきた。



ほんとは私も嬉しくて仕方ないくせに、ちょっと余裕を見せたくて落ち着いたフリして呟いた。


「しょ〜がないなぁ。

幸太は私がいなくちゃダメっぽいし、付き合ってあげるよ」


「りんんん〜

ありがとぉぉぉぉ〜」


まだ抱き合ったままの背中越しに、一際大きく振った尻尾が見えた気がして…思わず笑った。




以上です。


これで凛編はおしまい。次回からは花絵編です。


悠真は最後って決めてたんだよね〜にやり

さてさて、どんな風に書こうかなぁ。


最後まで読んでくださった方、ありがとうございましたキラキラ