ASDは、椅子の上で足を閉じて座ることが苦手である。
私(ASD +ADHD +若干LD)もその一人で、椅子の上に座る時は、常に「あぐら」で座っている。正月に姉夫婦と子供たちがきても、椅子の上ではあぐら。よそ様の前で「あぐら」をかいてはいけないことは分かっている。その理由も分かっている。でもどうしても、あぐらの格好じゃないと座り続けられないのである。足を床につけると、床につけている足がもどかしくなって、ムズムズしてきて、ジタバタし出してしまって、もう限界の状態になってしまう。だから椅子の上でいつも「あぐら」をかいて座っている。そうすると気持ちがすごく落ち着いて、話も気楽にスムーズにできる。
ある時、大学の教授の家に遊びに行った時、ソファーに座らなければいけない状況がやってきた。ソファーの上では足と足をくっつけていないといけないと分かっていたので、さすがにこの時ばかりは一生懸命努力して、踏ん張って足と足をくっつけて座り続けた。そして教授がセルフタイマーをかけて写真を撮った。その時の写真を後で見て「あ…あんなに頑張って足と足をくっつけていたつもりだったのに、くっつけていたのは、足の膝と膝の部分だけで、足と足は大きく開いてしまっている…恥ずかしい」となってしまった。「あ…やってしまった」と思った。足の膝と膝の部分だけ局所的にくっつけていて、足と足は大きく開いていたので、遠くから見ると、足が三角形の形で開いてしまっていたことが分かった。「やっぱり私は、どんなに頑張っても足をくっつけてきちんと座ることはできないんだ…」と落ち込んだ。
家でピアノの練習をする時が一番、辛くて困った。椅子の上であぐらをかきながら両手で曲なんて弾けないからである。その時ばかりは、足を床につけて、右足でペダルを踏む格好で、ペダルを踏みながらピアノの練習をした。でも2時間もその姿勢でやっていると、どうしても「もうこれ以上、この足の姿勢は限界で耐えられない!」となって、結局、椅子の上で「あぐら」をかいてしまう。そして、その格好では、両手では曲は弾けないので、右手だけの練習の時間として、右手だけでピアノを弾いて練習した。それが終わったら、今度は、左でだけの練習。しばらくそういう練習をして、そして「あぐら」をやめて、また足を床につけて両手でのピアノの練習を再開する。それが私のピアノの練習の仕方だった。
ピアノの練習をする時に、椅子の上で「あぐら」をかきながら練習する人って私だけなんじゃ?!っと思っている。
烏山病院に入院した時に、ASDの患者さんで、やっぱり椅子の上で「あぐら」に近い格好をしながら座っている人がいた。入院病棟の椅子は左右に手すりが付いているので、本格的なあぐらはできない。でもASDの私は、足を床の上につけていられない。だから、私もそのASDの患者さん同様の格好をしていつも座って、食事をしたり、ゲームをしたり、おしゃべりしたりしていた。どうしてもそういう格好になってしまう、そうじゃない姿勢は「ダメだ…これ以上は限界だ」となってしまうので仕方がないのである。
あと、ASDの私は、いつも机やテーブルに座っている時の姿勢がオカシイ。斜めの姿勢になっていないと作業や活動ができないのである。このIPADを打っている今も斜めの姿勢である。そうにしかならない。真っ直ぐの姿勢に無理してなって作業すると、不自然感が生じて、不快でどうしてもダメ。どうして斜め姿勢が一番、落ち着くのか、理由は分からないけど、そうなってしまうのである。
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