我が家のお父さんのASD話(ADHD併存)。

年に3回は話すお父さんの話の中にASD典型の話があります。

「俺…川柳で分からないことがあって…『心の中に雨が降る』って書かれてあって、それ読んだ時『なにー?!心の中に雨?!心に雨なんか降らないぞ?!訳分からん!?』っていつもなっちゃって、でも生徒さんはそう言うことがよく分かるみたいで意味の説明をしてくれるんだけど、でも俺にはさっぱり意味が分からないんだ」の話です。


ASDの人が「口から火が出る」を「口から火?!なんじゃそりゃ?!」となるように「心の中に雨が降る」も分からないお父さん。


そして、ちょうど昨日、それに類似した新しい発言、質問がありました。


お父さん「ちょっと分からないことあるからお前教えてくれ…」

私「なに?」

お父さん「『ループ』ってどういう意味だ?恋のループっていうのが意味が分からなくて」

私「ループっていうのは、抜けられなくなって脱出できなくなって同じところをぐるぐる回り続けてしまうことだよ」「ループは輪っかのこと。リングだよ。円って丸いでしょ?丸くて切れ目がないでしょ?円に切れ目があったら、その切れ目から抜けることができて、脱出できるでしょ?でも切れ目がなくて完全に円だったら抜けることができないでしょ?それがループだよ。だから恋のループっていうのは『恋にドロドロに浸かっちゃって、恋に溺れてしまっている』っていう意味だよ」

お父さん「リング?!円に切れ目?!なんじゃそりゃ?!そこから脱出できない?!ダメだ、俺さっぱり分からない…リングってメビウスの輪のことか?!」


です。

その後、パニックまで起こされてしまいました。

お父さん、突然、パニクルのです。

サラリーマン時代もお父さんは上司や社長さんに「安ちゃんは突然パニクルからなぁ…」と言われ困らせたらしいです。


お父さんにどんなに分かりやすく説明しても「例え」とか「比喩」は永久に分からないようで…。いつもその手の川柳に遭遇するたびに私に「どういう意味か」を聞いてくるのですが、分かりやすく説明してもダメなようで、仕事でそういう句を添削する時には私が添削の文章を教えてあげてそれをそっくりそのまま書いてやり過ごしているのがお父さんの現状です。


お父さんによれば、自分は中学の時に俳句で「古池や蛙飛び込む水の音」や「静けさや岩に滲み入る蝉の声」の意味が分からなかくてダメだったとか…それで昨日、私がその意味を説明して、『紘子は中学の頃この2つの句に出会って「静寂」の表現の仕方が2パターン例えを変えて表現できることを初めて知ってとても感動したんだ。『静寂』を句にするって凄いなあって中学の時に思った」と言うと「やっぱりお前は俺とは全く次元の違うところで生きているなあ…凄いなあ」って言っていました(笑)。


お父さんは昔から「詩」が一番分からなかったとも言っていました。


私は逆に中学の頃「詩」がとりわけ大好きで、本屋に行ってお爺ちゃんにその時に売られていた全ての人の詩の本を買ってもらって、詩に無我夢中になりました。今でも「荻原朔太郎」の『竹』とか中原中也の『汚れちまった悲しみに』とかサーカスの『ゆあーん、ゆよーん、ゆやゆよーん』とか草野心平、宮沢賢治の詩集全集、デカダンの萩原恭次郎の『死刑宣告』は大好きで、時折、見たり、習字で書いたりするときがあります。


昔から私はお父さんは「国語は得意」だと思って生きてきたのですが、昨日の「ループ発言」「詩が分からない発言」「例えや比喩が分からない発言」を聞いて、「こりゃあ、お父さんは国語はダメだ…東大の文学部に進まなくて正解だった、横浜国大の政治経済学部で良かった」と思いました。お父さんは学生時代、東大の文学部を受験しようとしたのですが、やめて横浜国大と早稲田を受験してお金の関係で横浜国大に進んだそうです。


そんな発達障害一家のオモシロ話、これからもここで書いていこうと思います!


あと、ウッドリングに糸を巻きつけたタッセルキーホルダー、また一つ出来上がりました↓



ハンドメイド作家「魔法使いアリス」

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