爪の垢を煎じて飲む | 歯槽膿漏

爪の垢を煎じて飲む

あの記事で一ヶ月過ごすのは如何か、と。


爪の垢を煎じて飲む、という表現がある。

爪の垢ほどの些細なレベルでも良いから見習いたい、とか、そんな意味な気がしてる。

その人なら老廃物すら素晴らしい、みたいな気持ちも含まれているのかな。


そういう相手、いる?


わたしはいる。


結構いる。


いろんな人の爪の垢を戴いて、垢茶を作りたいくらい。


フェティシズムめいてるので頼んだことはないけれど。

ていうか、諺?構文?の発想がそもそもフェチよね。


現実は、爪の垢より、もう少し色々な老廃物の方が得られる。気がする。

恋人のとか。(分かって)


恋人ってそういうことなのかな、と考える。

それすらも愛しい、みたいな。わかんないけど。

爪の垢を煎じてのみたい相手ではあると思うし。


でもさ、本来不要である筈の爪の垢を求めるのすら烏滸がましい、人がいる。

わたしは大抵、そういうのを恋だとおもっている。

機会はあった。けど、試されているような気がして、期待に応えるために気付かないフリをした。
正解だったかはわからない。けど、未だに後悔している。

つぎにあったら、爪を切らせてくださいって言おうと決めてる。二度と会わないだろうけれど。


そんな恋は、あんまりしない。


軽率に好きになってしまうけど、尿くらい飲めて仕舞うんだけど、爪の垢は飲みたくないような相手ばかり。

相変わらず幸せにしてもらえそうにない人を好きになってしまったの。

既婚者ではなさそうだけど、音楽やってる人なのでダメね。

でもちゃんと音楽してるから好き。比較じゃねーかそれ。

信条があるから好き。

言葉遣いが好き。

好きな音楽が好き。

歌う人なのに煙草吸うのがきらい。

飲酒運転とかしちゃうのがきらい。

年上なのに、頼り甲斐が無いのがきらい。



爪の垢を飲ませたいくらい好き。吐瀉物くらい飲んでくれるし。