関東地方に勤務していた時のはなし。
その日は通院の予定があったので、残業をせずに定時で仕事を終わり、電車で3駅の自宅からの最寄駅に近いクリニックに向かおうといつもの電車に乗りました。私は、ケータイのゲームに夢中だったと記憶しています…
電車に乗ること10分、目的の駅に着き、クリニックに向かっていました。クリニックのビルのエレベーターの中で、診察券を出そうとカバンの中を探ったところ財布がない!財布には、現金のほかクレジットカードやキャッシュカード、社員食堂のプリペイドカードなども入っていました。もしかしたら、会社に忘れたのかもしれないと思い、残業してそうな後輩に電話をして机周りを探してもらったけと見つからないとのこと……
これは、失くしたか盗られたかのどちらかかもしれないと思い、駅前交番へ行きました。そして交番で、事の顛末を説明したところ、盗まれるところを目撃した訳ではないということで、盗難届ではなく紛失届を出すことになりました。
帰宅後は、クレジットカード会社や銀行などに電話をしてカード利用停止と再発行の依頼をしました。そして、手元に現金がないので、面倒でしたがネットバンキングでメイン銀行からサブ銀行に送金し、サブ銀行のキャッシュカードでお金を下ろすことにしました。
これでほぼ生活に支障はなくなったけど、財布に入っていた現金約四万円が惜しい!!その後、会社のビルや電車の駅にも財布の落し物が届いていないかを問い合わせたけど、該当するものは残念ながらありませんでした。その後、私は関西勤務になり、あの時失くした財布は諦めるしかないと思うことに。
関西勤務になって一週間ほどした時、仕事中に携帯電話に知らない番号から着信がありました。出てみたら、東京で利用したことがあるスポーツクラブでした。聞けば、「あなたの財布が東京の警察で保管されているので、電話してほしい」とのこと!驚いて、慌てて電話してみると、あるリサイクルショップに持ち込まれたものでクレジットカードやキャッシュカードは全て抜き取られていたけど財布の内ポケットにスポーツクラブの会員証があったことから盗品とわかり、犯人を捕まえたということでした。
そして、詳しい話をしに警察に行くことになりました。でも行き先は東京ではなく、横浜。なぜなら、犯人が横浜市内の高校生だったから。
警察では、一連の出来事と財布に入っていた現金やそれ以外のものについて説明されました。
犯人は少年なので、家庭裁判所の審判になり、弁護士から連絡が行きます、ということでした。
それから、二週間ほど経ち、一度、知らない電話番号から連着信があったが出られないということが。待っても待っても弁護士からは連絡がなく、ふと思い立って、その知らない番号をネット検索すると、横浜市の弁護士事務所だということが判明!すぐにこちらからコンタクトをとり、どうなっているのかを聞きました。
弁護士よると、既に審判は終わり、連絡がついた被害者への弁済も済んだというではありませんか!!
ここで、怒り心頭!!被害者である私には携帯電話を一度着信させただけで留守電メッセージも残してなかったのに、連絡がつかない被害者に分類されていたのです!
弁護士に断固抗議したら、加害者の親に連絡して弁済するように伝えると言い出す始末。
翌日、加害者の親から連絡があり、謝罪の言葉と被害額の弁償を申し出て来られました。私は、財布に入っていた現金約四万円とプリペイドカード六千円ほど、それに各種カードの再発行手数料の合計として五万円を提示し、相手方はそれを了承しました。そして、数日後、五万円が私の銀行口座に振り込まれ、事件は終了……
事件の日に持っていたカバンは、ファスナーなどがないトートバッグでした。満員電車で無防備だったことを反省しました。
なので、今はちゃんとカバンの口が閉まるバッグに切り替えたし、財布はカバンの一番下に入れ、人目につかないようにしています。
私の財布を盗んだ少年が更生していることを祈り、私に謝罪してくれた彼の母親がその後はもう苦労をしていないことを願っています……