2022年9月8日に母が永眠しました。
この記事は、母と過ごした最後の2週間の記録です。

ガンとの闘病は、ご本人もご家族も不安や迷いが多いと思います。
少しでも心を軽くするお手伝いができればと思い、残すことにしました。
 
当時の私が知りたいと強く感じた、体の変化や痛みへの対応を、できるだけ詳細に記録します。
ですが、個人差が大きい部分ですので、ひとつの形としてお読みいただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

 

 

9月7日(水)

母の状態は昨日とほとんど変わらない。

目を覚ましたり、刺激や声に反応することはまったくなくなった。

 

夕方頃から呼吸が深くなり、間隔がわずかに開き始めたように感じる。

訪問診療の先生や訪看さんの話だと、今夜か明日には旅立つだろうとのことだった。

 

弟にもそのことを話し、今夜は実家で3人で過ごすことにした。

夜になっても母の状態は変わらなかった。

 

 

9月8日(木)

朝、いつものように6時に起きて母の様子を見る。

昨晩から大きな変化もなく、酸素飽和濃度も問題なかった。

血圧も安定している。

 

8時過ぎに訪看さんが来たときに、呼吸が止まっていると言われた。

ほんの数分前まで変わらずに呼吸していたのに。

まるで一番負担をかけずに、お世話になった人にお別れするタイミング見計らっていたみたいだ。

 

触れたらまだ温かくて、脈もしっかりあった。

犬の散歩に行っていた弟が慌てて帰ってきた時も、まだ脈があった。

 

次第に脈が弱くなり、止まるまで、母が苦しむことは一度もなかった。

とても穏やかに、眠ったまま旅立てた。

 

一番落ち着く家で、弟と私と愛犬、そして信頼していた訪看さんに看取られて逝けた母。

この時にできる最高の旅立ちができたと思う。