一週間遅れ・一週間をくれ | ユークリッド空間の音

一週間遅れ・一週間をくれ

昨日の続き。

ライター会議レポート。


遙様「かけら」


 銀行に勤めていらっしゃる作者様は舞台・人間とも金融系に秀でていらっしゃって、今回も銀行→World Trade Center→9.11という舞台に繋がっていました。わたし自身はまだ未熟なため、「テロ関係のお話って多いよなあ……」と思ってしまいましたが、舞台作りの肝要さ。改めて考えるとインパクトがあります。

 それにしても言葉の行間を読むというのは難しいものです。ここから思惑のすれ違いが起こる。心が欠けていては真の意図は掴めないし、それを芯に据えることはまた難しい。薫葉様、遙様は題名の再考をおっしゃってましたがわたしは気に入りました。遙様の作品はハートフルなものが多いですが、取り分けすれ違いからのペーソスは心を掴みます。後悔が共感できるから。


薫葉様「宇宙の証明」


 占術からのアプローチで運命論を語る。全ての流れがあり、その奔流に逆らわずにゆくことの重要さ。鳥インフルエンザの警告を鏤められた点は作者様らしい素晴らしい題材です。食べられるのに捨ててしまう食の乱れ。その理不尽さ。最近では「不都合な真実」が大きくクローズアップされていますね。余談ですがヒッチコック氏の「鳥」が脳裏を掠めました。

 作者様はこの流れを宇宙誕生時からの粒子の記憶→物質(とりわけ星?)の記憶と展開されています。これで占術との環が閉じられる。因果を突き詰める点で面白い発想。目的は小説と占術論の統合?