最初にできた友達

 

 小学校に入学してまもなく、放課後前庭に子犬が迷い込んできました。私たちは可愛さに思わず寄っていき人だかりとなりました。家で犬を飼っていて慣れてる子が1人、その子犬を撫で出し子犬はその子の手を舐めたり噛んだりしていました。しばらくして見物の私たちは心配になり、痛くないの?大丈夫?と聞いてもその子は大丈夫だよと言って噛まれていました。その後その子は涙をポロポロこぼして突然その場を去っていきました。そして翌日手を包帯ぐるぐる巻きにして登校してきました。人だかりで注目されている中、大丈夫と余裕こいた手前決まり悪く痛いの我慢していたようです。

子ども心にいたいけで可哀想で少し面白くて、そのあとどんどん仲良くなっていきどんどん好きになって気がつけば51年間ともだちです。

彼女は私が結婚適齢期ギリギリになってもお相手がみつからないのを心配して、何人か紹介してくれたこともありました。多分本当に心配していたのでしょう。

仕事のフォローもしてくれました。手作りケーキとパスタの店で働いていた時、バレンタイン用のハート型のガトーショコラの予約を店で受けてたんですが、彼女はいっぱい予約してくれました。誰にそんなに配ったんだろう。

会ってはカラオケ、飲み、バーベキュー、海外旅行、とにかく話し、遊びました。彼女のことで知らないことなどなかったんじゃないかな。

彼女が本気で付き合い出した彼ができた頃から

会う頻度は減っていき、やがて彼女が先に私も結婚しました。

彼女は実家のある山梨、私は東京での暮らしとなりましたが、年23回は会ってたような。

それから今は彼女は山梨、私は関西在住となりました。

その間にわたしは父、母、兄を亡くし、彼女はお兄さんと最近お父さんを亡くしました。

彼女は地元で良い付き合いの仲間がいて楽しくやってるようです、私は関西でしっとりとやっております。

年に一度くらいは会いたいなあなどと思っていますが、どうなることやら。

でも今度は会っても家庭のことばかりの話からちょっと変わって、好き放題にいろいろ話したい、子どもの頃に返ったように好き放題に自分たちのことだけ話したいです。

 

 


 

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