Fool's Journey 愚者の旅  Day58 肩こり | ∴MOLIVAN∵のブログ

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Success Fortune 筆頭占術士
フォーチュンアカデミー 専任講師

 肩が痛い。正面の物を持ち上げるなら問題は無いが、身体の横にある4~5Kgのギターを持とうとすると肩から肘にかけての外側が悲鳴を上げる。きっと、何がしらかの名前がある筋肉さんなのだろうけど存じ上げない。付き合いは長いのだが直接お会いした事も無く、今までほとんど興味も持たず特に配慮もしてこなかった。マンションの隣人のようである。しかし、これほど存在を強くアピールされると無関心ではいられない。なんとかしなくてはならない。

 そういえば、十数年ほど前に首の付け根から肩の辺りが重苦しく辛くなったことがある。軽い吐き気を催す様な不快感を伴う痛みが続き困り果て、一通り近所の整形外科やら整体院にマッサージに行くも一時的に症状が軽くなる程度で根治には程遠かった。
そこで、個人的にごく親しくさせて頂いている友人の医師に窮状を話し解決策を求めた。
すると件の医師は「ほお、君もそんな歳になったんだねえ」
ニコニコと薄っすら楽しんでいるかのような返答。
確かに、彼は6才ほど年上で人生の先輩でもある。続けて彼が言うには。
「僕もねその年齢になった頃に一時期ひどくてね・・・五十肩」
直感的に老化を感じさせる嫌なネーミングに心をザワつかされつつも、ああ・・コレが噂のあれですか。妙に納得させられる。友人医師が既に経験済みなら、むしろ話が早い。で先生その時は、どうやって治したんですか?
躊躇なく彼は答えて。
「うん。ラジオ体操」
こちらとしては、医療関係者だけが知る特効薬とか秘密の治療法とかが出てくることを実は密かに期待していたのでありますよ。しかし、ものの見事に期待は打ち砕かれ想像をはるかに超えた薄口の答えだったのであります。ラジオ体操。

 溺れる者は藁をもつかむ。まさにその通りで、幾許か以上に気を落としつつ帰宅したものの耳の奥に残る呪文の言葉はラジオ体操。やってみましたよ。疾うの昔に忘れていて、所々どんな動きだったか思い出さないからネット動画。今の世の中は便利ですなあ。朝早起きする必要も広場や校庭へ出かけて行く事も無く、書斎のPCの前で完結する。騙されたつもりで続ける事2週間ほど。治った。ケロリと楽になり、心の中で友人医師を名医と認定。

 明らかにその時の症状とは場所も感じも違う。でも所謂、肩こりや筋肉痛である事に間違いはない。大した効果も無い湿布だの塗り薬に頼らず、観念してもう一度やりますかね。ラジオ体操。