625b4c28.JPG 到着初日の夕方N氏に渡航前あらかじめ選んで貰っていたキシノウ在住の女性会員とお見合いをした。お見合い前に聞いたのだが彼がこの女性を選んだのはドイツ語が出来るという単純な理由からだそうだ。彼がドイツ語を話すのは大学以来と言っていたがそこそこ意思の疎通は出来るようである。私はお見合い前に彼自身気持ちの整理がついているかどうか少し心配していたのだがT嬢との別れは数ヶ月前から考えていた為か逆にすっきりしたと言う彼の言葉通り全く未練はないようなので安心してお見合いに望めた。

 もちろん私と秘書はドイツ語はチンプンカンプンである。彼女はロシア語とドイツ語でN氏は日本語とドイツ語を使ってのお見合いとなった。二人がドイツ語で話したのは一時に過ぎなかったが通訳が入るのとは違いお互いに直接話ができてとても楽しそうであった。

 メール交際の時から男性会員には例え少しずつでもルーマニア語もしくはロシア語を勉強する様にアドバイスしているのだが後になって必ず役に立つのは言うまでも無い。お見合いでは単語を2,3知っているだけでも相手の女性に好印象を与えるのは事実である。

 この日の女性は終始N氏に対して熱烈な好意を抱いていたように見えたが少しの間とは言え直接話せたのも彼が彼女をよけい惹きつけた要因だろう。とは言え彼女がN氏を気に入った一番の理由は教養があり知的な男性と感じたからだそうである。

 肝心のN氏の彼女に対する印象であるが写真で抱いていた印象とは全く違ったようだ。思っていた以上に知的で素敵な女性だと言っていたが一つだけ気になる事が。それは彼女がタバコを吸う事である。止めれるかとの彼の質問にはっきりと無理だと答えていたので彼にタバコを吸う女性は駄目ですかと私が質問した。口では自分もパイプをやるのでそれほど大きな問題ではないと言っていたがやはりこれが彼には大きなマイナスになったように思う。 

 お見合いを始めてから2時間くらい経った頃だろうかテーブルにデザートが運ばれてきた丁度その時私の携帯が鳴った。友人である歌手のナタリアからである。今日本当は彼女の誕生パーティーの予定だったのだが私はお見合いが入っており彼女も忙しいと言う事なのでキャンセルになったのである。ところが彼女が意外と早くフリーになったのでやはり私達家族をレストランに招待するので誕生日を一緒に祝いたいと言うのであった。

 私はN氏に今夜はこの後どうするか確認をすると同時に相手の女性の意向も聞いてみた。すると彼女はこの後もう少しここで話をしてから何処かに行きたいと言う。彼も同じらしい。うちの秘書も同行したいと言うのでN氏達の事は秘書に任せて私は先に席を立たせてもらった。最後は秘書がN氏を宿泊先まで送り届けるので心配は無い。

 お見合いの彼女の態度からするとN氏が彼女に決めれば直ぐにでも結婚式の日取りまでとんとん拍子で進むような勢いだったが私はN氏が彼女を選ばないような気がしていた。理由は前述の通りである。

 ナタリアの誕生パーティーが終わった時に秘書に電話を入れたのだがN氏達はまだカラオケを楽しんでいる真っ最中だった。彼が宿泊先に戻ったのは夜中過ぎである。