はい。 mokyan です。







先日、






友人と食べ物の話を延々としていました。
はい。延々と。





例えば鶏肉。





こっちでは鶏肉というと、

「ローカルチキン」
「ハイブリッドチキン」があります。



ローカルチキンというのは、まぁ普通に自然飼育された鶏肉。
固くてボリュームも小さい。

ハイブリッドチキンというのは、人工的においしい味覚に近付けていった鶏肉。
柔らかいし、ボリュームもある。



で、

ハイブリッドチキンで有名なのがみなさんご存知のこの会社↓




そう、泣く子も泣き止むケンタッキー。KFC。



以前にも少し書いたように、この国にも首都のナイロビに2、3店舗だけ進出してます。
 →
どっちを取る?




この国にはケンタッキーの他にも、
フライドチキンやグリルチキンを出すファーストフードチェーン店はいくつもあるんですね。




で、




その友人に、
ローカルチキンとハイブリッドチキン、どっちが好き? って聞くと、

地方出身の友人は、「もちろんローカルチキン」って言うんです。



え?なんで? って聞くと、


ハイブリッドチキンは薬を打ったりしてるから。
ローカルチキンは栄養が高いからヘルシーで体にもいいんだ。

って答え。


ハイブリッドは外国から入ってきたものだけど、
ローカル肉はオレ達のオリジナルの肉でもあるから。
だからオレ達はハイブリッドよりローカルチキンの方が好きなんだ。

鶏肉のビジネスをやるならローカルチキンだよ。

と、
自分達のオリジナルだからっていう、
若干論理立たない誇りとプライドのようなものを含んでたので、



ぉおいぉおい、あんさんあんさん、

じゃあなんでファーストフード店はみんなハイブリッド肉使ってるのかね?

それを食べてぇ人が多いからなんじゃねの?

首都以外ではまだローカルチキンが主流だけど、
首都ではハイブリッドチキンばっかって事は、
やっぱりみんな、どんなに栄養がある、顎も丈夫になるって言われても
本当はお金さえ出せれば固い肉より、やわらかくてジューシーな肉を食べたいって事でしょ。

って事は今後はローカルチキンはだんだんなくなっていくって事なんじゃねの?



って聞いたら、黙っちゃいましたが。



しばらく考えた後、


うん、そだね、と返事が。





ここで一つ、





盲点になってくる事が。




ハイブリッド肉は、

「食べる側」からすると、
やわらかくておいしい。一回食べると固い肉はもう食べられなくなる。

「生産する側」からすると、
育つのも早いから売上も上がり資金回りもよくなるし、何せ人気があるから売れる。


食べる側は、「食べる瞬間の感覚」「値段の安さ」

生産する側は、「生産効率」「人気があるかないか」「売れてお金が早く回ればOK」


こうなると、ハイブリッド肉が進出してくるとそのエリアではローカルチキンってのは、
生産効率も悪いし、消費者受けも悪くなっていくので、明らかに自然と淘汰されていってしまうんですね。



これが一つの現実。



こうして見ると簡単に分かるんですが、

ここに、食べる側にも生産する側にも

「健康」

という考え材料が入らないんですね。



消費者と販売者で構成される「市場」「マーケット」と呼ばれる所。

ここには時として、「入ってこれない概念」があるって事ですね。



ここで非常に重要になってくるのが、



『規制』



ってヤツなんですね。






例えば今、

猛論が起こってる『TPP』


これは


「「規制」を外すための規制」


ですよね。


例えば、

これが決まると、遺伝子組み換え食品の表示はできなくなります。


遺伝子組み換え食品についてはきちんとした論理で警鐘を鳴らしている専門家達もいますよね。


まぁTPPはここでは置いておいて、



『規制』


これは何も食べ物に限った事ではないんですが、


要するに、
「経済」という一面から見た視点だけに物事を任せると、

自然に、
必要なモノが失っていったり損なっていったりするんですね。

例えば健康。
例えば雇用。
例えば福祉。
例えば住環境。


でもそんな事を言っても経済は回していかないといけないんだよ、って言う人もいますが、

「経済至上主義」だと色々な所がおかしくなってくるんですね。


やれGDPの大きさがすべて、
やれ経済の流動速度がすべて って思考でやっちゃうと。

(※あ、ちなみにデフレはまた別の話。これは戦後で世界で日本一国だけのただの失政。
知識つけてさっさと抜け出しましょう)





その「経済至上主義」の『最終形態』が今のアメリカですね。




「経済」という数字のみに偏向してやってきた結果の現状。


株価が回復した、しない、とか失業率が下がったとかここ数年言われたりしてますね。

ちょっと考えればすぐ分かる事なんですが、
株価なんてそもそも実体の経済と関係ないですからね。

失業率はカウントの基準変えたりしながら自転車操業なので、実際は20%近くとも言われてます。

そうやってお金が世界から巡ってくる仕組みを維持し続けて、投資効率を国全体で高めています。





で、





結果、


どういう状態になったか。






どんな状態でしょう?




どんな状態? fufufu








知ってますか?

アメリカって毎月、フードスタンプっていう、
食料の『配給券』みたいなの配ってるんですね。
収入が無い人、足りない人向けに。





その数なんと、








4000万人以上。









これ、4000人じゃないですからね。
4000「万」人です。現在。
何年も前から年々増え続けて。

まぁ半分国に生かされているような状態ですよね。
言うまでもなく。


でも経済効率は国全体としてみるとバツグンにいいわけです。




何が言いたいのかっていうと、


国のトップになる人、私らが押し上げる人は、
経済経済ばかり言ってくる連中を抑えつけて、
経済以外にも色々な面の顔を等しく持って、

必要なら「規制」でストップしていかなければいけないわけです。
これは法的なものでも、心理的なものでも。




そうなると




やっぱりそのベースになるモノって、

「哲学」

とか

「文化」

とかにどうしてもなってくるんですが、






果たして果たして、






あたいらのそれ。





何でしょう。



何でしょうね。





ナンナンデショウ。










ナイロビの空は今日も高い


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